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December 20, 2006 space
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日本のオンラインゲーム市場ガンホーが最有力!

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日本のオンラインゲーム市場が拡大している。経済産業省関東経済産業局を中心に関連企業が参加する「オンラインゲームフォーラム(OGF)」が発表した「オンラインゲーム市場統計調査報告書2006(OGF調査)」で、その傾向がはっきりと出た。日本の市場規模は2005年で820億円と、04年の578億円から42%も増加している。この調査は04年から開始されているため、初めて市場拡大の様子が明確になった。
 
 
 注目すべきは、家庭用ゲーム専用機とパソコンの両方をあわせたオンラインゲーム用のパッケージソフトの売り上げが223億円(04年は211億円)と微増なのに対して、月額利用料やゲームで使うアイテムを購入するための料金などから得られる運営サービスによる売り上げが596億円(2004年367億円)と62%の大幅上昇を示している点だ。
 

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 社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)の「2005年の家庭用ゲーム総出荷規模」によると、日本国内の家庭用ゲーム機向けのソフトウェア市場規模は3141億円(2004年は3160億円)だった。OGF調査の運営サービスの596億円という数字のみに着目したとしても、家庭用ゲーム機向けソフト市場の約5分の1になっており、オンラインゲーム市場が無視できない規模にまで、成長しつつあることが裏づけられる格好になっている。
 
 
 しかも、先に挙げたオンラインゲームの運営サービスは、パソコン向けのゲームによる売り上げが全体の9割を占めている。市場を牽引しているのはパソコンだ。
 
 
 「CESAゲーム白書」によると、家庭用ゲーム機向けのソフトウェア国内出荷額は、97年の5833億円をピークに減少し、2003年に3091億円で底を打った。しかし、2004年は3160億円といったん上昇に転じたものの、2005年は再び微減の3141億円と、ピーク時の53%にまで縮小している。
 
 
 この調査は日本のゲーム市場の状況の厳しさを明示している。原因としては、中古市場の発達や、携帯電話の普及による可処分所得の減少、子ども人口の減少といったことが挙げられている。
 
 
 一方、数年前から普及している携帯電話用ゲームや、特にパソコンを中心としたオンラインゲームの市場規模を合計していないので、「CESAゲーム白書」のみでは、日本のゲーム産業の実情を適切に反映できないのではないかという疑問の声も出ていた。
 
 
 「OGF調査」はオンラインゲームの部分についてのみ、その疑問にこたえるような形でスタートした調査なのである。
 
 
 CESAの発表でもユーザーへのアンケート調査によって、オンラインゲーム市場の運営サービスの規模を313億円と推計している。しかし、OGF調査の方は、各企業へのヒアリングや公開されているIR情報などの積算によって算定されており、現時点ではオンラインゲームの市場データとしてより信頼性が高いといえる。
 
 
 仮に、日本の家庭用ゲーム機向けソフトの出荷額と、OGF調査の中で、CESAの調査に含まれていないオンラインゲームのパソコン用パッケージ売上高(36億円)および運営サービス売上高を合計して考えると、ゲームのソフト産業としては、一時期の一番厳しい時期を越えて、回復基調に転じつつあると考えてもいいのかもしれない。
 
 
 OGFの調査データには注目すべき点がいくつもあるのだが、一つはビジネスモデルがこの1年でも大きく変化していることだ。
 
 
 まず、ユーザーへの課金方法で、月額利用料などの定額課金から、ゲーム内で使うアイテムに課金する方式への移行が起きつつあることが読みとれる。
 
 
 パソコンのみに限ってみると、04年に12タイトルしかなかったアイテム課金型ゲームが、05年には57タイトルに急増した。また、アイテム課金の方が、定額課金型よりも収益性が高いことがはっきり出ている。定額課金ゲームの1人あたりの月平均売り上げは1338円なのに対して、アイテム・アバター課金ゲームの1人あたりの月平均売り上げは4483円にも及んでいる。
 
 
 一方で、市場の将来性に疑問を投げかけるような変化も現れている。利用できるオンラインゲームの総タイトル数は314で、04年以前から継続されているタイトルが168タイトルだったのに対し、05年に投入された新規タイトルが146もあった。また、サービスを終了したタイトルは40だった。市場規模としては、42%の成長を果たしているのもの、多くの新タイトル投入によって全体では2倍近くに膨らんだ。市場規模の成長速度よりも、タイトル数の増加の方がペースが速く、オンラインゲームへの過剰参入による、市場の食い合いのリスクが進行しているともいえる。
 
 
 ■未体験の人が世の中の大多数
 
 ただ、オンラインゲーム市場市場にまだまだ成長可能性があることは間違いない。4月に発刊された「CESA一般生活者調査報告書」では、84.4%の人がオンラインゲームを「今まで1度もしたことがない」と回答している。家庭用ゲーム機では、この比率は32.3%にとどまっている。
 
 
 推計では、05年の家庭用ゲーム機の利用者は3112万人だったのに対して、オンラインゲームでは6分の1の524万人で、そもそも未体験の人が、世の中の大多数を占めることがわかる。
 
 
 利用者数で6倍以上の差があるのに、売り上げではオンラインゲームが、家庭用ゲーム機市場の5倍しか開きがないことを考えると(また、家庭用ゲーム機への参加人口の中には中古市場の参加者が24.5%と多数いることを勘案するならば)、パッケージソフト型のものよりも運営サービスを主な収益源とするオンラインゲームの方が、一人当たりの売り上げが多く、収益性が高い可能性があることを示している。参加者人口推計も04年には295万人だったのが、この1年だけでも8割も増えている。
 
 
 ■今年の年末商戦がポイントに
  
 そして今年は状況がさらに大きく変わることはいうまでもない。今年投入される「プレイステーション3(PS3)」や「Wii」の大きな魅力の1つは、オンラインへの接続機能にある。そのため、今年のオンラインゲームタイトルの新規参入数の増加は確実で、市場の競争が激しくなることが予想される。
 
 
 現状ではパソコン向けが主体のオンラインゲーム市場が今年も堅調な伸びを示すのか、それともPS3などの新しいプラットフォームに大きく市場を取られる形で市場の組み直しが起きるのかは、今年の年末商戦を見る重要なポイントといってもいいだろう。
 
 
 どちらにしても、ビジネスモデルを含めて大きく市場が変化しつつあることは確かだ。ここ数年頭うちになっている家庭用ゲーム機市場の周辺に、新たにパソコンを中心にしたオンラインゲーム市場が誕生してきていることは間違いなく、オンラインゲームから見た場合、かなりの未開拓の新規ユーザーを掘り起こせるマーケットが存在していることを各種の調査は示している。
 

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