ライカ S-システム 3750万画素 これが新しいプロ用カメラの基準

　
　ライカが言う中判デジタル一眼レフカメラというにはボディは小さくポータブル。ライカらしいエルゴノミックデザインが独特のインパクトを与える。
　
　確かに、これより大型のシステムを駆逐できるかもしれないし。従来のフルサイズを超える30x45mmの大判CCD(56%大きい)と37.5MPという解像力、これをキヤノンとかニコンのフラッグシップ一眼よりコンパクトにまとめたというのは驚きです。
　
　もともとライカ判と呼ばれる現在の24x36mmのフィルムフォーマット(デジタルではフルサイズと呼ばれますが)を創始したのはライカなので、ライカ自身が新しいフォーマットを定義しなおしたとしても良いでしょう。
　
　「ほかの会社は機能をいじっているだけだが、我々ライカはコンセプトを変える」
　と誇らしげにうたわれています。
　

　
　
　この巨大なデータを処理する映像エンジンは 「MAESTRO」というデュアル・プロセッサー。高速かつ低消費電力が特長だそうだ。記録フォーマットはDNG準拠のRAWとJPEG。記録メディアはコンパクトフラッシュとSDメモリーカードのデュアルスロット。ちなみに32GBのSDHCメモリーカードにRAWフォーマットで約400枚の写真を記録できる。
　
　シャッターは、デュアルシャッターシステム。1/4,000秒まではフォーカルプレーンシャッターが作動、さらにスタジオ撮影でのフラッシュシンクロ用にSレンズ内蔵のセントラルシャッターを使用する。背面を見ると、操作系は非常にシンプルだ。右上の4ボタン式メニューパネルで操作は非常に簡単。クリックホイールで設定を素早く変更できる。自分好みにカスタマイズも可能だ。
　
　もうひとつの観点はダイからどれだけ効率的に取れるかということだと思います。おそらくフォーサーズの4:3はこの辺を考慮したところが大きいと思います。もともと4:3がコンパクトカメラでよくつかわれるのはこの辺の兼ね合いだと思います。ここを取らなかったのはコスト度外視というライカならではの王道ということでしょう。(CMOSではなく、CCDということもちょっと注目する点です)
　

　
　一方で、Sシステムで特徴的なのはプレスリリースでも書かれていますが、シャッターが二つ設けられるということです。
　
　つまり通常のフォーカルプレーンシャッターとレンズ(leaf)シャッターです。この辺はハッセルのFシステムや富士との共同のHシステムをほうふつとさせますが、レンズシャッターを設けるメリットはフラッシュの同調速度を上げることなので、あえてレンズシャッターを売りにしたという点を推すとやはりターゲットはHシステム同様に北米を中心にした婚礼カメラマン市場ということになると思います。
　

　
　防塵・防滴のメタルボディには縦位置グリップも用意される。ボディ端子にはUSB 2.0 のほかに、HDMIとシンクロ端子が用意される。背面には46万ピクセルの広視野角タイプの3インチ型LCDモニターを採用。また軍艦部のシャッターダイヤル左には有機カラーLEDとによる情報パネルがあり、カメラの設定状態を明るい屋外でもカラフルに表示、確認できる。
　

　
　
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