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March 20, 2006 space
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「功名が辻」NHK大河ドラマ 原作司馬 遼太郎 (著)

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近江・琵琶湖畔に生まれる。幼い時、戦乱に父母を失い、故郷を離れ美濃の縁戚に身を寄せる。一豊と出会い結婚。寧々や市・旭ら戦国を生き抜く女性とかかわりながら、「よく寝、よく食べ、よく笑う」その明るい性格と機転で夫を支え、山内家の危機をも乗り越え、家来二人の下積み時代から遂に土佐24万石の藩主へと夫婦ともども駆け上る。一豊亡き後、大坂夏の陣を経て家康絶命の翌年、戦国時代を看取るように静かに他界する。
 

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 関ケ原決戦―徳川方についた伊右衛門は、この華々しい戦でも前線へ投入されたわけではない。勝ち負けさえわからぬほど遠くにあって銃声と馬蹄の轟きを聞いていた。しかし、戦後の行賞ではなんと土佐二十四万石が…。そこには長曽我部の旧臣たちの烈しい抵抗が燃えさかっていた。戦国痛快物語完結篇。
 

功名が辻〈1〉文春文庫功名が辻〈2〉文春文庫功名が辻〈3〉文春文庫功名が辻〈4〉文春文庫

 
 
 山内一豊(上川隆也)
 
02[1].jpg 父・盛豊は尾張岩倉・織田家の家老だったが、岩倉城は尾張統一をめざす信長により滅ぼされ、一豊は父を失い放浪の身となる。父の仇・信長との強烈な出会いから信長こそ主と心に決めた一豊は、秀吉に槍の腕を見込まれ、以後秀吉に従い幾多の戦に従軍。槍一筋、不器用ではあるが真っ直ぐな生き様を貫く。政治的な立ち回りは不得手だが、関ヶ原の戦前夜、千代の機転により家康の信任を得、戦後土佐24万石を得る。
 
 
 
 
 
 
 千代(仲間由紀恵)
 
01[1].jpg 近江・琵琶湖畔に生まれる。幼い時、戦乱に父母を失い、故郷を離れ美濃の縁戚に身を寄せる。一豊と出会い結婚。寧々や市・旭ら戦国を生き抜く女性とかかわりながら、「よく寝、よく食べ、よく笑う」その明るい性格と機転で夫を支え、山内家の危機をも乗り越え、家来二人の下積み時代から遂に土佐24万石の藩主へと夫婦ともども駆け上る。一豊亡き後、大坂夏の陣を経て家康絶命の翌年、戦国時代を看取るように静かに他界する。
 
 
 
 
 
 
 

 第1回「桶狭間」(1月8日放送分)
 
01_l01[1].jpg 時は1560年。近江・琵琶湖畔、幼い千代(永井杏)は領主浅井氏に仕える地侍若宮氏の娘として、父母や村人に深く愛されて育った。戦国乱世、浅井氏は六角氏と小競り合いを繰り返していた。千代の父・喜助(宅麻伸)も出陣、還らぬ人となる。戦火の中、千代は母・とも(木村多江)とともに山中に逃げ込むが、落人狩りにあい母も落命。一人山中をさまようことになるが、尾張の川のほとりで、一人の落魄の若武者に助けられる。信長(舘ひろし)に滅ぼされた尾張岩倉城の家老の嫡男、山内一豊(上川隆也)であった。一豊は、家来である吉兵衛(武田鉄矢)・新右衛門(前田吟)を従え、仕官先を探す旅を続け、機あらば父の敵・信長を討たんとしていた。一豊は千代に、母・法秀尼(佐久間良子)の元を訪ねるよう言う。
 
01_l02[1].jpg 時あたかも桶狭間の戦い前夜、信長の妹・市(大地真央)、妻・濃(和久井映見)、そして寧々(浅野ゆう子)をはじめ、清須の城内・城下とも、信長がどう今川義元(江守徹)を迎え撃つのか騒然としている。千代と別れたあと、藤吉郎(柄本明)と知り合った一豊は、信長の戦う様をよく見るがよいと言われ、桶狭間の地へと向かう。今川軍到着の知らせに城を飛び出す信長。そして桶狭間の戦い。一豊は、鬼神となって戦う信長に武者の魂を見て膝まづくのだった。

 
 
 第2回「決別の河」(1月15日放送分)
 
02_l01[1].jpg 一豊(上川隆也)は藤吉郎(柄本明)から槍の腕を見込まれ、信長(舘ひろし)に正式に仕官するまでの間、自分の側にいて身を守ってくれと頼まれる。一豊は、母・法秀尼(佐久間良子)を訪ね、信長に仕官する許しを得ようとするが、そこで千代(永井杏)と再会する。千代は法秀尼を母のように慕い、法秀尼も千代と暮らす事を心の慰めとしていたのであった。千代は、亡き実母の縁を頼ってすぐにでも美濃へ出立するつもりだという。美濃は、信長が次に攻めるところ。危険だから行くなという一豊の言葉を千代は聞こうとしない。藤吉郎から明日にでも信長が美濃攻めに出るであろうと聞いた一豊は、千代の身を案じ、急ぎ、尾張と美濃の国境へと向かう。折しも千代は、河を渡り美濃へ入ろうとしていた。行くなと叫ぶ一豊に千代は言う。「亡きかか様が言いました。美濃の人間になれと」。
 
02_l02[1].jpg しかたなく一豊は千代を見送る。千代は死んだ母の姉の嫁ぎ先、美濃の不破市之丞(津川雅彦)の家を訪ねた。信長の美濃攻めが始まり、戦さは美濃の智将・竹中半兵衛(筒井道隆)と藤吉郎の知恵比べの様相を呈してゆく。この戦さの中で藤吉郎は頭角を現し、寧々(浅野ゆう子)と祝言を挙げる。市之丞の元で美しい娘へと育った千代(仲間由紀恵)は、ある日半兵衛から墨俣への遠乗りに誘われる。そこは、美濃と尾張の戦にとって要害の地。奇しくも、幼い千代が尾張から美濃へと渡ってきた川があるところであった。千代は、河向こうの尾張側に一豊の姿を発見する。一豊は藤吉郎に連れられ国境の戦線になるであろうこの地を視察に来ていたのだった。

 
 
 第3回「運命の再会」(1月22日放送分)
 
03_l01[1].jpg 千代(仲間由紀恵)の元に幼なじみの六平太(香川照之)が現れる。千代を守る為に来たという。故郷の村を焼かれた時、六平太は千代と生き別れになり、甲賀に流れ、そこで忍びとなっていたのだった。千代は「尾張にいる山内一豊(上川隆也)様が無事かどうか調べてほしい」と六平太に頼む。藤吉郎(柄本明)は信長(舘ひろし)に対し、美濃攻略の為に墨俣に砦を築き、そこを拠点として美濃の武将を調略すべきだと献策する。藤吉郎は墨俣に見事砦を築き、信長から秀吉という名を与えられ、その片腕となっていた一豊は織田家の配下・秀吉付きの武将として正式に認められる。
 
03_l02[1].jpg ある日、秀吉は一豊を従えて美濃の竹中半兵衛を訪れ、信長につけと調略を試みる。半兵衛は、美濃を裏切るつもりはないと拒否するが、一豊は、そこで美しく成長した千代と再会を果たすことが出来たのだった。しかし、敵味方となり分かれてしまった運命の前にふたりは、親しく語り合う暇もなく、ただ見つめ合うだけであった。一豊はその日以来、千代のことが気になって仕方ない。様子のおかしい一豊に、家来の吉兵衛(武田鉄矢)・新右衛門(前田吟)らも心配しきり。秀吉は半兵衛の調略を何度も試みるが、半兵衛の意志は固い。しかし、ある日半兵衛から、一豊を連れて来てくれとの書状が秀吉に届く。半兵衛の庵を訪ねると待っていたのは千代だった。

 
 
 第4回「炎の中の抱擁」(1月29日放送分)
 
04_l01[1].jpg 半兵衛の庵で互いの胸の内を語り合う千代(仲間由紀恵)と一豊(上川隆也)。互いに思い合う気持ちを確かめるが、敵味方に分かれてしまった二人に思いをとげる手立てがあろうはずもなく、運命とあきらめ後ろ髪を引かれながら別れるより他なかった。半兵衛(筒井道隆)はなぜか信長方につく事を決意、信長(舘ひろし)から、秀吉(柄本明)の配下として認められる。秀吉による美濃方の武将の調略も進み、いよいよ美濃の主城・稲葉山城を攻略せんとする信長軍。千代は父・市之丞(津川雅彦)らとともに稲葉山城内に篭城する。信長方では、城に攻め入れば女子供も皆殺しにせよとの命令に、一豊は千代を思い、やりきれなさを感じていた。難攻不落の稲葉山城は容易に落ちず、焦る信長に半兵衛は、少人数なら城へ登れる小道があると手立てを示す。
 
04_l02[1].jpg そして半兵衛は、一豊に、真っ先に城へ入り、千代を救えとささやくのだった。城内へ踊り込み千代を探す一豊。そして、自刃せんとする父・市之丞を織田兵から守る長刀姿の千代を見つけ、間一髪でその命を救う。稲葉山城陥落後、城下の一豊の家に、母・法秀尼(佐久間良子)、弟・康豊(玉木宏)らが集まってくる。そして花嫁姿の千代も到着。千代・一豊の祝言がとり行われるのであった。

 
 
 第5回「新妻の誓い」(2月5日放送分)
 
05_l01[1].jpg 晴れて夫婦となった千代(仲間由紀恵)と一豊(上川隆也)は、これまでの空白を埋めようとするかのように二人きりの会話に没頭する。一豊から「一国一城の主になる」という夢を聞かされる千代は、同じ夢を追い、夫婦ともに歩む誓いを胸に刻む。その頃、天下布武の印を掲げ上洛の意気上がる信長(舘ひろし)は、秀吉(柄本明)の助言を入れ、近江・浅井氏の調略を考えていた。その手段となったのが実妹の市(大地真央)。信長のため、市は自ら浅井家との縁組みを申し出る。その市の突然の訪問を受け、驚く千代。命じられるまま、近江について懸命に話す。帰りがけ、市は、寧々(浅野ゆう子)に頼まれて千代が縫い上げていた小袖に目を止め、そのまま持ち帰ってしまう。
 
05_l02[1].jpg 数日後、その小袖を着て山内家を再訪した市は千代を馬駆けに誘う。他人の知らない信長の優しさ、未知の相手に嫁ぐ不安を語る市を千代は力づけようとする。夫婦となるべき相手を決められない市は不憫だと一豊。しかし千代は、市によって戦が止められ、多くの命が救われる、それは戦に出るのと同じくらい大切なことではないのかと一豊に訴えるのだった。

 
 
 第6回「山内家旗揚げ」(2月12日放送分)
 
06_l01[1].jpg 浅井家に輿入れした市(大地真央)を案じる千代(仲間由紀恵)だが、より現実的な心配事が持ち上がる。新右衛門(前田吟)の妻と七人の子供たちが山内家で暮らすことになり、台所は火の車に。わずか五十石の禄高でどうやりくりするつもりかと迫る吉兵衛(武田鉄矢)。千代は自分の食事を抜くことで当面の難を切り抜けようとする。一方、稲葉山城改め岐阜城では、足利義昭(三谷幸喜)の任を帯びた明智光秀(坂東三津五郎)が信長(舘ひろし)の元を訪れていた。義昭の権威を借り、京に上ろうとする信長。足利幕府の再興を願う光秀。価値観の違う二人は出会いから噛み合わない。光秀が登城したことを千代に聞かせようと帰宅する一豊。見つけたのは、空腹のあまり倒れた妻の姿だった。
 
06_l02[1].jpg 家臣を大切に思う千代に心打たれた一豊は、山に入って猪を仕留めて鍋にし、千代、家臣とその家族たちにふるまう。迎えた1568年7月、信長は義昭を岐阜に迎え、上洛の準備は万全となる。出陣の朝、千代は、ひそかに用意しておいた旗指物を差し出す。縫い込まれているのは丸三葉柏紋。山内家の紋だ。「旦那様、お家再興の御旗でございまする」「参るぞ!」。一豊と家臣たちは、六万に上る織田軍の一員となり、京めざして出立した。

 
 
 第7回「妻の覚悟」(2月19日放送分)
 
07_l01[1].jpg 織田軍は南近江の六角氏を攻めていた。しかしある日、信長(舘ひろし)は、一豊(上川隆也)や秀吉(柄本明)らわずかな供のみを連れて、市(大地真央)の嫁ぎ先、小谷城に浅井長政(榎木孝明)を訪ね、大胆にも一夜を送る。信長暗殺の企みあり。一豊に告げたのは六平太(香川照之)。事実、この機に乗じて信長を亡き者にするべしとの声が城では上がっていたが、義兄の信義を裏切ることはできないとする長政によって陰謀は食い止められる。間を置かず、織田軍は六角氏を平らげて上洛。征夷大将軍に任ぜられた足利義昭(三谷幸喜)は信長を父と呼び、副将軍か管領となるよう申し入れるが、将軍の下に入る気のない信長はこれを拒否。畿内を平定したのち、岐阜へ帰陣する。
 
07_l02[1].jpg 一豊たちを待っていたはずの山内家は、悲しみに包まれていた。新右衛門(前田吟)の妻、ふね(熊谷真実)が流産し、そのまま急死したのだ。自分を強く責め、戦場の夫には知らせてくれるなと、ふねが言い残していたことを涙ながらに語る千代だが、それが侍の妻として持つべき覚悟であることも同時に思い知らされていた。翌年春、再び上洛した信長は、将軍御所を建設し、京都奉行の一人に秀吉を任命。与力である一豊も、京に留まることを余儀なくされる。

 
 
 第8回「命懸けの功名」(2月26日放送分)
 
08_l01[1].jpg 一豊(上川隆也)たちの滞京が一年を数える頃、信長(舘ひろし)の敵対勢力と結ぼうとする将軍義昭(三谷幸喜)の策略が発覚した。信長は越前の朝倉氏攻めを決意。家中は動揺する。浅井家と同盟関係にある朝倉は攻めない旨の誓詞を、信長は市(大地真央)が輿入れする際に浅井家との間で交わしていたのだ。信長は徳川家康(西田敏行)の援軍と合流。朝倉の支城・金ヶ崎城に攻め寄せる。朝倉は降参し、あっさりと開城するが、敵兵が退散する時、両軍の間で戦いが勃発。一豊は敵方の勇将・三段崎勘右衛門と死闘を演じ、頬を矢で射抜かれる深手を負いながらも首を挙げる。吉兵衛(武田鉄矢)に命じて自らの顔を踏ませ、矢を抜かせるや、一豊は昏倒。
 
08_l02[1].jpg 織田軍の快進撃がそのまま続くかと思われた矢先、信長の元に、小豆を入れ両端を縛った袋が市から届けられる。袋の鼠……。浅井長政(榎木孝明)が朝倉側に付いて出陣する、市がそう知らせて来たのだ。前後から挟撃されると勝ち目はない。信長は直ちに兵を返すことを決める。しんがりを引き受けたのは秀吉(柄本明)。敵を引き付けて時間稼ぎをする、全滅覚悟の任務だ。参加を願い出た一豊を「我らが軍神ぞ!」と讃える秀吉。一豊たちは決死の行軍に身を投じる。

 
 
 第9回「初めての浮気」(3月5日放送分)
 
09_l01[1].jpg 多くの兵を失いながら、秀吉(柄本明)と家臣たちは見事にしんがりの役目を果たし、京に戻った。戸板に乗せて運ばれ、必死で苦境を乗り越えた一豊(上川隆也)は、軍功を認められ二百石に加増。吉兵衛(武田鉄矢)、新右衛門(前田吟)たちと、寺の境内に建てられた宿舎代わりの小屋に入り、傷が癒えるのを待った。一方、千代(仲間由紀恵)は、六平太(香川照之)から夫の負傷と悲惨な軍務について知らされ衝撃を受ける。ひたすら無事を祈る千代の思いをよそに、一豊は全く別の危機にさらされていた。
 
09_l02[1].jpg 寺に人探しに来たという若い女、小りん(長澤まさみ)が二晩続けて一豊たちの小屋に逗留。山内家に世継ぎをと願う吉兵衛たちは、小りんと一豊を添い寝させる策に出たのだ。誘惑に抗しきれず、小りんを抱いてしまう一豊。気を許し、問われるままに、織田軍が峠道を経て岐阜に向かうことを明かす。小りんは六平太の差し向けた甲賀の忍び。それと気づいた時には出立の刻限が迫っていた。帰路、峠道で銃弾が信長(舘ひろし)の羽織の袖を射抜く。あれは脅しじゃ、と看破する信長。ほっとし、帰宅した一豊だが、気がかりなのは京の一夜。嘘をついていることに耐えきれず、一豊は小りんとの情事を告白する。

 
 
 第10回「戦場に消えた夫」(3月12日放送分)
 
10_l01[1].jpg 「誓いを破った。すまぬ!」。一豊(上川隆也)の話を聞き、千代(仲間由紀恵)は号泣。寧々(浅野ゆう子)に相談するが、命があっただけでも有り難い、と反応は素っ気ない。加増の喜びを語り合うどころか、夫婦の会話は消え、気まずさだけが募る。思い余って美濃の不破家に戻った千代を叔父の市之丞(津川雅彦)は一喝。その時、陣ぶれの法螺貝が鳴り、叔母のきぬ(多岐川裕美)は、すぐに戻れと千代を諭す。後に憂いを残させてはならないと。馬を飛ばす千代。
 
10_l02[1].jpg しかし出陣には間に合わず、いつも夫の手に結ぶお守りの布を巻くことも出来ない。悪い予感が起こり、それは的中した。姉川で、浅井・朝倉軍との戦いに挑んだ一豊が、味方は勝利したものの、戦場で姿を消したというのだ。川辺に落ちていたと差し出された布を見て千代は蒼白になる。出陣の時、結べなかった布だ。家を出たことを悔い、涙が涸れるまで泣いた千代は、夫を弔い、出家することを覚悟する。激しい雨の夜、奇跡は起こった。自分を呼ぶ遠い声がする。雨の中に飛び出した千代は、槍を杖に足を引きずって歩く武者の姿を見つける。「千代!」。間違いなかった。千代は一豊の胸に飛び込み、過ちは二度と繰り返さないことを心に誓うのだった。

 
 
 第11回「仏法の敵」(3月19日放送分)
 
11_l01[1].jpg 姉川の戦いで傷ついた一豊(上川隆也)は、小りん(長澤まさみ)に助けられたと明かす。やましいことはないという夫の言葉を信じ、千代(仲間由紀恵)は夫を横山城へ送り出す。一方、三好三人衆の挙兵、浅井・朝倉の比叡山延暦寺への着陣と、武田への不安もあり窮地に陥っていた信長(舘ひろし)だが、将軍義昭(三谷幸喜)に和ぼくの仲介を持ちかけ状況を打破。元亀二年、信長の怒りは爆発し、叡山攻めが実行された。
 
11_l02[1].jpg 岐阜では千代が寧々(浅野ゆう子)に頼まれ、秀吉の姉の子、治兵衛(柴井伶太)に読み書きを教えていた。人質要員とされたこの子こそ、のちの豊臣秀次である。冬、信長が動いた。雪で兵站が断たれれば北国勢は不利と、将軍義昭(三谷幸喜)に和睦の仲介を持ちかけたのだ。和睦は成ったが、翌元亀二年、信長の怒りが爆発。叡山を攻めよと家臣に命じる。ただ一人反駁したのは光秀(坂東三津五郎)。しかしその声も空しく、僧俗男女数千人を殺戮したとされる叡山攻めが実行された。

 
 
 第12回「信玄の影」(3月26日放送分)
 
12_l01[1].jpg 信長(舘ひろし)が誰よりも恐れる信玄が上洛を開始。「この町が火に包まれるのを見たくない」という千代(仲間由紀恵)に「女も戦う決意を」と言う寧々(浅野ゆう子)。敵の間者・六平太(香川照之)が一豊(上川隆也)に、自分と結ばないかと誘う。「日輪の下で功名を立てる男でないと立身はできぬ」と断る一豊。将軍義昭(三谷幸喜)も信長に対し挙兵するが、信玄死去の報に信長は義昭を都から追放する。

 
 
 第13回「小谷落城」
 
 信長(舘ひろし)軍による小谷城総攻撃の時が迫っていた。小谷城にいる信長の妹・市(大地真央)の身を案じる千代(仲間由紀恵)。いよいよ秀吉(柄本明)軍を先陣として攻撃が開始され、浅井久政(山本圭)は自刃。秀吉とともに城へ入った一豊(上川隆也)は市と対面。「千代はあなた様のお帰りをお待ちしております」と言う一豊だったが、市は既に夫の長政(榎木孝明)とともに城で果てる覚悟でいた。その市を翻意させたのは、長政の嫡男・万福丸の助命を約束した秀吉であった。秀吉が市と子供たちを城から出すと、織田軍は総攻撃を開始し、長政は自刃。信長は万福丸の磔刑を命じ、秀吉はその役に一豊を任じる。抗議する一豊。しかし刑は実行された。
 
 千代に万福丸のことを問われた一豊は、許せ千代、と落涙し、万福丸を磔にかけ自ら号令をかけたことを告白する。信長の命により城へ上がることとなった千代は市に手縫いの打掛を献上。市は既に万福丸がこの世に無いことを察していた。平伏して詫びる千代に、市は言う。「秀吉を信じた私が愚かであった……」。当の秀吉は軍功により、小谷城と北近江十二万石を下賜。姓を羽柴と改めた。一豊は北近江唐国四百石に加増。故郷に近い今浜に住みたいと言い出す千代に、よし、と一豊もようやく眉を開く。琵琶湖の広さが夫の心を癒してくれることを千代は願い、信じていた。

 
 
 第14回「一番出世」
 
 北近江を得た秀吉(柄本明)は今浜を長浜と改め、新城の築造を始める。一豊(上川隆也)の知行は四百石。堀尾(生瀬勝久)と中村(田村淳)は百五十石。この差が一豊には悩みの種だ。出会えば会釈する二人に言いようのない距離と寂しさを感じるのだ。千代(仲間由紀恵)は、寧々(浅野ゆう子)から城に呼ばれ、秀吉の度を過ぎた女好きに対する痛罵を聞かされる。ある日、千代は城で畑仕事をする老婆と知り合う。正体は秀吉の実母・なか(菅井きん)。千代は寧々の苦悩を告げる。秀吉が実母に叱られるところを見れば、寧々の気鬱も散じるだろうと思ったのだ。
 
 この頃秀吉は家中を固めるため身内を近くに置きたいと思っていたが、妹の旭(松本明子)と夫の源助(小林正寛)が聞き入れない。説得を命じられ千代と一豊は旭たちの住む小屋を訪れた。一豊は源助の説得を試みるが、旭は城に行くのはいやだと頑固一点張り。しかし当の源助が、刀は持てんが建物の作事なら得意、自分に合った仕事でお役にたてればと言い出す。泣きじゃくる旭に一豊は、戦場には出ずにすむよう殿にお聞き届けいただく、と約束。数日後、山内家には堀尾と妻女が顔を見せていた。千代の機転で湯浴みを所望に来ていたのだ。百五十石では建てられない湯殿へ、一豊は二人を上機嫌で案内した。

 
 
 第15回「妻対女
 
 岩倉時代から仕えてくれた忠臣・新右衛門(前田吟)が一豊(上川隆也)に隠居を申し入れた。嫡男の新一郎(浜田学)に家督を譲りたいと言うのだ。千代(仲間由紀恵)の計らいで新右衛門は相談相手として山内家に残ることとなる。その頃山内家に食客として入り込んだ男がいた。身上は浅井の牢人で鉄砲の名手。その実、甲賀の忍び、六平太(香川照之)である。千代と一豊はそれぞれが六平太と浅からぬ縁を持っていたことに驚く。そして六平太には、とんでもない同行者がいた。女房だと紹介した女こそ、一豊が京で一夜を過ごした小りん(長澤まさみ)。
 
 肝をつぶした一豊は吉兵衛(武田鉄矢)、新右衛門に相談を持ちかけるが埒は明かない。小りんの真意はやがて明らかになった。千代は武門に嫁ぎながら子ができぬことで苦しんでいる。その悩みを嘲笑うように、小りんは一豊に迫ったのだ。「あんたが好き。だから山内家の世継ぎも産んであげる」「戯れ言を申すな! わしがほしいのは千代の子じゃ」。小りんの甘い息から、一豊は必死で逃れた。その夜、寝所に入った一豊を待っていたのは、正座して襟を正した千代の姿だった……。

 

 
第16回「長篠の悲劇」

 
 無敵と呼ばれる武田軍が長篠城への攻撃を開始。守る徳川軍は援軍を求めるが、信長(舘ひろし)は動かない。長大な馬防ぎの柵を作ろうという信長の秘策を知った秀吉(柄本明)は、旭(松本明子)の夫で長浜一の大工、源助(小林正寛)を呼び出すよう一豊(上川隆也)に命じる。真っ向から反対したのは千代(仲間由紀恵)。戦場には出ない約束だ。「戦ではない、柵造りじゃ」。命に危険はないと強調する一豊に、話が違う、と旭。が、おらも男だ、と源助は立ち上がる。五月半ば、岐阜を出た織田軍は徳川勢と合流し、設楽原に陣を敷いた。信長は、鉄砲が使えるようになる梅雨明けを待っていたのだ。馬防柵の奥に並んだ三隊、三千挺の鉄砲隊から絶え間なく放たれる弾丸は、武田騎馬隊を粉砕した。
 
 数日後、秀吉軍は長浜城に凱旋。しかし源助の姿はない。馬防柵を作り終えた源助は、柵がどう使われるか見たくて長篠に戻り、敵の矢を浴びたのだ。約束を違えた一豊は切腹をもって旭に詫びようとし、千代もまた自刃しようと懐刀を取り出す。秀吉は旭の新たな夫として副田(野口五郎)なる人物を選び出す。ほどなくして、美濃の市之丞(津川雅彦)危篤の知らせが。枕元で千代は懐妊したことを告げる。市之丞は微笑し、静かに眼を閉じる。

 
 
 
 第17回「新しきいのち」
 
 身重の千代(仲間由紀恵)の元には法秀尼(佐久間良子)やきぬ(多岐川裕美)が訪ねてきては世話を焼いてゆく。この間一豊(上川隆也)は転戦につぐ転戦、また信長(舘ひろし)の命により安土城の普請に狩り出され、帰宅もできない日々だ。千代は無事に娘を出産。この乱世で平凡に生きられる以上の幸せはないと、よねというありふれた名をつけた。一豊が長浜に戻ったのは一年後のこと。喜ぶ一豊だが、よねに怖がられる始末。その頃、濃(和久井映見)は信長が変わったと感じていた。「傷の痛みがわからぬ者に民の心はついてこない」そう語る濃は光秀(坂東三津五郎)を熱い眼差しで見つめる。千代が光秀の娘・玉(のちのガラシャ)(長谷川京子)と出会うのもこの頃のこと。
 
 秀吉(柄本明)の命のまま、旭(松本明子)と副田(野口五郎)の婚儀が成立。その副田が千代を訪ね、旭は何もしゃべらず抜け殻のように心を閉じているという。千代は旭に「赤子のように泣き、怒り、すべてを吐き出せば明日を生きる力が湧いてくる…」と語りかける。上杉謙信迎撃のため北陸に到着した秀吉が、直ちに長浜へ引き上げた。秀吉には考えがあり半ば企んでの帰陣だ。「猿を殺す」。信長は激怒した。

 
 
 
 第18回「秀吉謀反」
 
 無断で北国の戦線を離脱した秀吉(柄本明)に信長(舘ひろし)は激怒、蟄居を厳命。速やかに勘気を解かねば謀反と疑われ、一豊(上川隆也)ら家臣まで成敗されかねない。万が一を案じた千代(仲間由紀恵)は一人娘よねを法秀尼(佐久間良子)に委ねる。寧々(浅野ゆう子)も自刃を覚悟するなか、秀吉は日毎、猿楽や酒宴に興じた。半兵衛(筒井道隆)が授けた策だ。ここまで遊べば戦支度も出来ぬと知れよう。そうと知った千代は自ら滑稽に踊り、秀吉家中の気勢を上げようとするのだった。
 
 そのころ、大和・信貴山城にて松永弾正(品川徹)が信長へ反旗を翻す。六平太(香川照之)の通報でこれを知った一豊は秀吉に言上。秀吉は直ちに安土城に向かう。信長は直ちに蟄居を解き、大和行きを命じる。弾正に降伏を説く一豊だったが、失敗。城に攻め込む織田軍を後目に、弾正は城内に爆弾を仕掛け壮烈な死を遂げる。これを受け信長は、秀吉に中国討伐、光秀(坂東三津五郎)に丹波攻めを命じる。光秀への思慕の情を募らせる濃(和久井映見)。一方の秀吉は播磨の大部分を平定。しかし三木城主の別所長治が毛利方に寝返り、相次ぐ謀反に六平太は織田を見限れと一豊に迫るのだった。

 
 
 
 第19回「天魔信長」
 
 一豊(上川隆也)ら秀吉(柄本明)軍は播磨にあり謀反を起こした三木城主と対峙していた。織田を裏切れ、毛利と通じる忍者・六平太(香川照之)が一豊に囁く。「奉公は鈍なるが幸せ」という千代(仲間由紀恵)の言葉を思い起こし一豊は、侍奉公の身にとって主家を比較するは無用と拒絶。六平太は、織田は内から崩れると言い残し去る。そのころ千代は2歳になる一人娘よねを、平穏に生きてほしいと祈りながら慈しみ育てていた。
 
 一方安土城を築城中の信長(舘ひろし)は光秀(坂東三津五郎)に、光秀の娘・玉(長谷川京子)と細川忠興の婚儀を命じると、高々と声を張った。「民は、天主に住まう余を畏敬し、謀反を起こす者もいなくなろう」。その眼に宿る狂気に光秀は慄然とした。濃(和久井映見)の心はますます光秀に傾いて行く。そのことに気づく市(大地真央)。六平太の予見通り、再び信長への謀反。摂津の荒木村重(ベンガル)が毛利に寝返り、播磨の秀吉軍は西の毛利、東の荒木に挟撃される窮地に陥る。その秀吉陣中では、半兵衛(筒井道隆)が死の床についていた。その身を案じ千代が送った書状を、一豊は枕元で読み聞かせた。「私が生涯愛した女子は千代殿でござった」。驚く一豊に笑みを向け半兵衛は眼を閉じた。

  

 

 第20回「迷うが人」
 
 謀反を起こした荒木村重(ベンガル)の説得に行った官兵衛(斎藤洋介)が連絡を絶った。寝返りを疑う信長(舘ひろし)は嫡男・松寿丸の殺害を秀吉(柄本明)に命じる。松寿丸は千代(仲間由紀恵)に託されていた。秀吉の命を受け一豊(上川隆也)は重い足を長浜へ向けた。やがて荒木は逃亡し主を失った城は落城。救出された官兵衛の変わり果てた姿に信長は絶句。一豊は切腹覚悟で松寿丸が生きていることを告げる。六平太(香川照之)からの情報で官兵衛が生きていることを知った千代が、松寿丸を隠したのだ。早く官兵衛と会わせてやれと信長がほっとした顔で言う。

 村重への報復が始まり信長は城に残った数百人を女子供も構わず虐殺。やがて二年間の兵糧攻めに耐えた三木城も開城。城を出る男女の中に、一豊は盲目となった小りん(長澤まさみ)を見つける。小りんは「卑怯者! 人が干上がるのを待つなんて」と叫び姿を消す。武士とは何なのか、迷いを覚える一豊。千代・一豊の家を光秀(坂東三津五郎)が訪ねた。一豊は率直に心の迷いを光秀にぶつける。「迷いがないのは上様だけでござる」と答える光秀。信長が突如、林通勝(苅谷俊介)と佐久間信盛(俵木藤汰)を追放。「思い迷う者へのいたわりも必要では」という濃(和久井映見)の諫言にも、もはや信長は聞く耳をもたなかった。


 
 
 
 第21回「開運の馬」
 
 一豊(上川隆也)は城下の馬市で見事な馬に一目惚れするが、なんと値段は黄金十枚。千代(仲間由紀恵)は、伯父に持たされた鏡箱の中身と同じ金額であることに驚く。そして「乱世をともに戦う」という強い意志で、一豊に十両を渡す。一方、その噂を耳にした信長は、夫婦を城に呼び、黄金十枚で天下に山内の名を売ったと、千代の才覚を絶賛する……。


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HOMENews BlogsTVdrama 本/Books | March 20, 2006 |  twitter Livedoor Buzzurl はてな Yahoo!ブックマーク人が登録
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