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June 12, 2007 space
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FoxTorrent 遂に公式リリース:FireFoxでTorrentをダウンロード可能

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FireFoxのBitTorrent拡張として話題を集めていたFoxTorrentがついにリリースされた。以前には、FoxTorrent関係者が余計なことまでTorrentFreakにリークしてしまったり、開発元のRedSwooshがAkamaiに買収されたりと、FoxTorrent以外のことで話題にもなっていたが、ようやく本来の「FireFox初のBitTorrentアドオン」として評価されることになる。これまでに紹介したBitFoxやFireStormといったBitTorrentアドオンも今のところはクローズド。とりあえず、背景はともかくとして、実際に使ってみることにする。
 

foxtorrent01.png

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 FireFoxのアドオンなので、インストールは非常に簡単。
 
 FoxTorrentのサイトに行き、ダウンロードボタンを押して、FireFox を再起動するだけ。それだけでOK。しかも、わずらわしい設定は一切必要ない。現在のところ、保存先のフォルダも初期設定から変更することはできないようだ。また、ポートの開放なども自動で行ってくれるのだとか。まぁ、それはそれで不安でもあるけれどもねぇ・・・。
 
 
 ただ、このような簡単さが意味するところは、これまでBitTorrentクライアントをヘビーユースしてきた層をターゲットにしてはいないということだろう。そもそも、専用クライアントを利用している人が、わざわざブラウザに組み込む必要などないわけで、そうした人をターゲットにしてもしょうがないという部分もあるのだろう。もちろん、必要最低限の情報を提示するということも選択肢としてないわけではない。
 
 
 少なくとも、BitTorrentを利用したことのない人でも、なんら迷うことなく利用できる設計にはなっている。
 
 
 それでは、実際にTorrentをダウンロードしてみよう。
 
 今回は、Legal TorrentからPearl JamのPVをダウンロードしてみる。このファイルはCCライセンスにおいて共有可能となっている。
 
 
 表示されるのは、Peerとの接続、ファイル容量、ダウンロード進歩状況、ダウンロード/アップロード速度。あとは、各種ボタンによってダウンロードフォルダを開く、接続を停止する、削除する、一覧を折りたたむ、ストリーミングすることが出来るらしい。おや?ストリーミング?と思った人も多いだろうが、 FoxTorrentは、Torrentをダウンロードしながらのストリーミングを可能にすることを目指しいているらしい。残念なことに、今回は出来なかったけれども。どうやら、DivX Web Playerでの再生を推奨しているみたい。いつか可能になればうれしいけれど、BitTorrentの仕組み上、全てのTorrentでストリーミングってのは難しそうだ。
 
 
 それはさておき、ブラウザ上での操作なので、いつもいつもこのダウンロードステータスを出しているのも邪魔というもの。その辺も考えているらしく、 FoxTorrentはバックグラウンドで走らせる、ということを意識しているようだ。このダウンロードステータスは、メニューバーのツールからいつでも呼び出せる。
 
 
 簡単なレビューだけでも、いかに簡単に利用できるかが理解してもらえたと思う。
 
 BitTorrentがより一般的になれば、という前提つきだけれども、そうなった場合には非常に利用される拡張となるだろう。もちろん、一方向だけの影響ではなく、このFoxTorrentを初めとする BitTorrent拡張が広く利用されるようになれば、ファイル配信にBitTorrentプロトコルを採用するところも増えてくるだろう。誰でも簡単に扱えてこそ、一般的に利用される、ということを考えると、これまでの専用クライアント以外の選択肢が存在することは非常に有意義なことだろう。
 
 
 FoxTorrentで最も注目すべき機能はストリーム/再生機能だ。ファイルのダウンロードが始まるとダウンロード状況を表示する欄の隣にボタンが現れ、ダウンロード中はストリーム、完了後は通常の再生を行うことができる。
 
 
 さて、ここまでは非常に褒めちぎったのだけれども、まだまだ不完全なところもある。
 
 まず、問題の1つとしては、専用クライアントを利用している人にとっては重要な問題だ。この拡張を入れることで、FireFox上でクリックされる Torrentは全てFoxTorrentによってダウンロードされてしまうということ。少なくとも、これまでの関連付けは反故にされてしまう。いったん Torrentファイルを保存したり、コンテクストメニューから開くアプリケーションを選択すればよいのだろうが、これまで専用クライアントで慣れている人にとっては、あまりよろしくないことかもしれない。意図的というよりは、そこまで気が回らなかったというところだろうか。
 
 
 もう1つの問題点は、P2P Blogで指摘されているが、 SSLセキュアサーバにホストされているTorrentを利用できない。BitTorrent.comにホストされている Torrentは利用できないということになる。比較的、合法性の高い運用のされているところなので、利用できないというのはデメリットになるだろう。
 
 
 まぁ、これら問題点に関しては、早急に解決を目指した努力が続けられるだろうし、それほど深刻に捉える必要もないと思う。それ以上に、このような誰しもが簡単に扱える仕組みが出来上がっていくことのほうが重要だろう。より多くのユーザに利用してもらうことが、その普及を助けることになるだろう。そして、BitTorrent利用者が増えれば増えるほど、ダウンロード速度が速まるかもしれない。
 
 
 現在のFoxTorrentはダウンロードが終わってもシードに移行しない。
 
 これは信義にもとる行為ではなかろうか。私としては、ダウンロード後数時間――ときには数日間――トレントをシードし、回線利用上、自分の取り分ぐらいは返したいところだ。FoxTorrent Blogによると、FoxTorrentも、ほとんどのBitTorrentコミュニティー同様、アップロードに1対1プロトコルを使っているという。しかし、ダウンロード中にのみアップロードされるといっても、本当に1対1転送が行われていることをどうやって確かめればよいのだろうか。今後のリリースでは、クライアントから転送された送受信バイトを数字で表示するようにしてほしいものだ。
 
 
FoxTorrentダウンロードサイト
 

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HOMENews BlogsBroadband | June 12, 2007 |  twitter Livedoor Buzzurl はてな Yahoo!ブックマーク人が登録
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