月の起源や環境などを探る月探査機「かぐや」を載せた国産のH2Aロケット13号機が14日午前10時31分、鹿児島県種子島の宇宙航空研究開発機構種子島宇宙センターから打ち上げられた。かぐやを目的の軌道へ投入できれば、H2Aロケットは7回連続の成功。宇宙機構から製造、打ち上げを移管された三菱重工業にとっては初の成功となる。本格的な衛星打ち上げビジネスへの参入を目指す。



宇宙機構によると、かぐやはまず、地球を約280〜23万3000キロの高度で回る楕円(だえん)軌道に投入され、地球を2周した後に、エンジンを噴射して月へ向かう。約20日後には月を回る軌道に到着する。
かぐやは約3トンの機体にX線や赤外線、ガンマ線のセンサーなど14種類の観測機器やハイビジョンカメラを搭載。「米のアポロ計画以来の本格的な月探査」(宇宙機構)という。
月探査機 愛称は「かぐや」今夏打ち上げ予定
今度の月探査は「かぐや」に決定――。宇宙航空研究開発機構が6日、今年夏に打ち上げ予定の月探査機「セレーネ」の愛称を発表した。公募は1万1595件あり、「かぐや」が最も多い1701件、2位の「かぐやひめ」も804件あった。月に向かう探査機と、かぐや姫が月に帰る物語のイメージが重なり、親しみやすいことから選ばれた。
「かぐや」は、月を周回して「アポロ以来の本格的な月探査」をする。
月周回衛星SELENEの愛称募集 宇宙機構
今夏打ち上げ予定の月周回衛星SELENE(セレーネ)の愛称を、宇宙航空研究開発機構が募る。セレーネは月の形成の謎に迫る科学データ取得を目標にしており、「米アポロ計画以来最大の月探査計画」(宇宙機構)。選ばれた愛称の応募者から1組2人を打ち上げの視察に招待する。
インターネットやはがきで応募できる。募集の詳細はホームページに。
月探査機「かぐや」の応援企業を募集 宇宙機構
かぐや姫に応援を――。宇宙航空研究開発機構は、今夏打ち上げ予定の月探査機「かぐや」を応援する企業の公募を始めた。イベント協賛の形で「アポロ計画以来、最大規模の月探査計画」に共感するパートナーを求める。
宇宙機構が画像やロゴを企業に無償提供し、企業は「○○社は、かぐやを応援します」などの文言を広告に入れたり、ロゴを商品に印刷したりすることを想定している。
宇宙機構は月探査計画のPRになり、企業はイメージ向上が期待できる。ただし、ロケットの打ち上げ失敗、探査機の不具合などで計画が中止されることも覚悟しての参加となる。同機構はウェブサイトに案内を載せており、応募企業の活動や応援内容を審査した上で参加を受け付ける。
月周回衛星「かぐや」が地球撮影、11万キロかなたで成功
宇宙航空研究開発機構は1日、月を目指して飛行している月周回衛星「かぐや」が、約11万キロ・メートルのかなたから撮影した地球のハイビジョン映像を公開した。

右下は南米大陸で、西側の海岸線がくっきり映っている。
撮影は、先月29日午後9時46分から8分間行われた。ハイビジョンは本来、月軌道へ到着後に、月の背後から地球が昇る「地球の出」の映像を撮るのが目的で、今回は事前調整。カメラは、300度以上の温度差や宇宙放射線にも耐えられる特別仕様となっている。
「かぐや」は順調で、4日午前にエンジン噴射で軌道修正し、月周回軌道に入る予定。
「かぐや」月周回軌道入り、最大の難関を突破
宇宙航空研究開発機構は5日、先月14日に打ち上げた月周回衛星「かぐや」が、地球から約38万キロ・メートル離れた月の周回軌道へ入ったと発表した。
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月周回軌道投入は、月への道のりで最大の難関。地球の周りを2周半した「かぐや」は4日朝、月の公転軌道付近に到達した。月の重力に引き寄せられるタイミングを見計らって、午前5時55分から25分間エンジンを噴射して減速し、周回軌道に入った。
周回軌道は、月から最も離れた所で1万1741キロ・メートルを南北に回る楕円(だえん)軌道。今後、徐々に軌道を小さくして19日に高度100キロ・メートルの円軌道にする。月の重力を調べるため、9日にリレー衛星、12日にVRAD衛星をそれぞれ分離する。
その後、観測開始となる12月中旬まで機器の点検を行い、その間に月の地平線から地球が昇る「地球の出」を、ハイビジョンカメラで撮影する予定だ。
かぐや2号、遠隔操作の探査車で月面掘削の構想
月周回衛星「かぐや」の探査に続いて、2010年代に月面着陸する探査機「セレーネ2」について、宇宙航空研究開発機構が構想を明らかにした。
セレーネ2は総重量約1トンで、高さ約2メートルの着陸機と、ロボットアームを搭載した探査車、月を周回するリレー衛星からなる。
着陸後は、探査車が移動して、月面を掘削したり、表面の岩石を調べたりする予定。打ち上げは10年代前半、総開発費は「かぐや」の550億円を下回るようにする。
月面探査は、高度な遠隔操作技術が求められるが、宇宙機構では、「おりひめ」と「ひこぼし」の2衛星のドッキングに成功した技術試験衛星「きく7号」などで開発された操作技術を継承・発展させるとしている。
今秋にも月探査衛星「嫦娥(じょうが)1号」の打ち上げを計画している中国も、後継となる2号機として探査車を検討している。
月探査衛星「かぐや」、子衛星1基の分離に成功
宇宙航空研究開発機構は9日、日本初の本格的な月探査衛星「かぐや」が子衛星1基を分離することに成功したと発表した。また搭載カメラで撮影した月面の画像も公開された。

分離した子衛星は「リレー衛星」と呼ばれ、衛星本体と地球との通信の中継に使うほか、もう1基の子衛星「VRAD衛星」などと組み合わせて月の重力分布を詳しく調べる。
かぐやは現在、月の周囲を大きな楕円(だえん)を描いて周回中。アンテナ監視用のカメラで月を撮り、画像を送信してきた。月からの距離は約800―1500キロメートルで、地球からは見えない月の裏側や、表側にある「嵐の大洋」と呼ぶ月の海などをとらえた。
「かぐや」と別れ「おきな」「おうな」 衛星を分離
月探査機「かぐや」は12日、二つ目の子衛星(VRAD衛星)の分離に成功した。宇宙航空研究開発機構は、9日に分離した一つ目の子衛星(リレー衛星)を「おきな」、VRAD衛星を「おうな」と名付けたと発表した。かぐや姫を見守るおじいさん(おきな)とおばあさん(おうな)にちなんだという。
12日に分離されたおうなは縦横1メートル、高さ65センチの八角柱の形で、質量約50キロ。月の高度100〜800キロの長円軌道を回る。高度100〜2400キロの長円軌道を回るおきなとともに、12月中旬から、月の重力場観測に使われる。
重い物質がある領域の上空を通ると、子衛星は通常より月に引き寄せられ、軌道が下がる。二つの子衛星が出す電波を日本と中国、ドイツ、オーストラリアにある電波望遠鏡で観測して軌道の上下を調べ、月内部の質量分布を探る。おきなは、かぐやが月の裏側にある時に、データを中継して地球に送る役割も持つ。
かぐやは長円軌道から円軌道に移る修正を続けており、19日にも高度100キロの円軌道に入る。
かぐや、月観測軌道投入に成功・12月から本格活動
宇宙航空研究開発機構は21日、月周回衛星「かぐや」を月観測軌道に投入することに成功したと発表、高度約90―120キロから撮影したクレーターなどの画像も公表した。
軌道は、月に近いところで約80キロ、遠いところで約120キロ。かぐやは精密な姿勢制御ができるようになり、観測機器を月に向ける作業も完了。12月から本格観測を始める予定。
画像は、かぐやのアンテナや観測機器を監視するカメラで撮影した。1枚は月の南極付近の横約200キロ、縦約150キロの範囲で、約 180キロ離れた二つのクレーター「デモナックス」と「ヘール」をとらえた。別の画像では、弧を描く南極近くの月面と、その奥に小さく浮かぶ地球が見える。
かぐやは9月14日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。順調に飛行し、搭載燃料は予定より数十キロ多く残っているという。
「かぐや」が月面のハイビジョン撮影に成功、動画の公開
「かぐや」は日本初の本格的な月探査機。H-IIAロケット13号機で種子島宇宙センターより打上げられ、10月4日に月周回軌道へ到達。その後、予定通り「おきな」(リレー衛星)、「おうな」(VRAD衛星)といった2つの子衛星を分離し、同18日には観測軌道(80×120kmの極軌道)に投入されていた。12月中旬より、定常観測を開始する予定。

「かぐや」にはNHKが開発した宇宙仕様のハイビジョンカメラ(HDTV)が搭載されており、今回の撮影はこのカメラによって行われた。撮影日は10月 31日で、1回目は嵐の大洋の北側、2回目は嵐の大洋の西側から撮影。画像データはJAXA・臼田宇宙空間観測所で受信し、NHKがデータ処理を行ったという。
JAXAのWEBサイトでは、すでに撮影された動画の公開も行われている(1回目/2回目とも、それぞれ8分間の動画が1分間に圧縮されている)。解像度は480×270に落とされているものの、臨場感あふれる動画となっている。
「かぐや」、観測1年半使命終え月面にて落下
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日、予定の観測期間を終えた月探査機「かぐや」を、同日午前3時25分、月面に落下させたと発表した。米アポロ計画以来の本格的月探査機として約1年半に及ぶ観測を行ったかぐやは、数々の貴重な観測データや月からの美しい映像を届け、その任務を終えた。
宇宙機構によると、かぐやが落下したのは、月の表側(地球に向いた面)で、南極に近い南緯65度、東経80度のギルクレーター付近。国立天文台などが望遠鏡を向けており、落下時の閃光(せんこう)を観測できた可能性もある。
かぐやは2007年9月、鹿児島・種子島宇宙センターからH2Aロケットで打ち上げ。10月に月周回軌道に入り、同年12月から通常観測を始めた。14 種の観測装置を搭載したかぐやは、月の上空約100キロを回る軌道から、各種の観測を実施。月全域の精密な3次元地形画像の作成や地下構造の探査など、月の起源の解明や将来の有人月探査につながる科学的データを多数取得した。
また、ハイビジョンカメラで撮影された美しい月面や「満地球の出」などの映像が届けられ、社会一般にも月への科学的興味をかき立てた。
「かぐや」ハイビジョンカメラによる映像
月周回衛星「かぐや」が落下直前にとらえた画像公開
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は19日、今月11日に月面へ制御落下させた月周回衛星「かぐや」のハイビジョンカメラで、落下直前の静止画像を撮影することに成功した、と発表した。
かぐやは、11日午前3時25分、月の南極に近い、南緯65度、東経80度のギルクレーター付近に落下。落下地点は日の差さない「夜」に当たる部分だったため、最後の数分間の画像は撮影できなかった。
静止画像は、かぐやが落下地点に向けて高度を下げながら約1分間隔で撮影。かぐやが徐々に高度を下げるのに合わせて、月面が迫ってくる様子がとらえられている。これが07年9月に打ち上げられたかぐやのハイビジョンカメラで撮影した月面のラストショットとなった。
画像は宇宙機構のホームページ(
http://wms.kaguya.jaxa.jp)や、動画共有サイトユーチューブ(
http://www.youtube.com/jaxachannel)で公開されている。
かぐやからの「地球の入り」ハイビジョン映像は感嘆の綺麗さ!
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「かぐや」画像ギャラリー