Amazonが「ハリポタ」著者の手作り本を4億5000万円で落札

　
　J・K・ローリングの手作り本は、5編の童話が収録され、ハリー・ポッターシリーズの最終巻「Harry Potter and the Deathly Hallows」（ハリー・ポッターと死の秘宝）に登場する秘蔵の書物。落札金額の事前予想額は最高で５万ポンド（約１１５０万円）。
　
　このJ・K・ローリングの手作り本「The Tales of Beedle the Bard」は157ページの書物で、表紙に茶色のモロッコ皮革の表紙の5カ所に純銀とムーンストーンを埋め込んだ装飾が施されたイタリア製の手作りノートに手書きされている。
　

　
　5編のオリジナル作品の1つ「The Tale of the Three Brothers」は、「ハリー・ポッターと死の秘宝」で触れられている。この物語は、「ハリー・ポッター」シリーズ最終巻「Harry Potter And The Deathly Hallows（ハリー・ポッターと死の秘宝＜仮題＞）」の中で、魔法学校のアルバス・ダンブルドア（Albus Dumbledore）校長がポッターの友人であるハーマイオニー・グレンジャー（Hermione Granger）に残したものだ。物語のうちの1つは最終巻にも登場する。
　
　
　この手作り本は、ローリング氏が自ら文章とイラストを手書きした、世界に7冊しか存在しない本のうちの1 冊で、ほかの6冊はローリング氏が親しい友人に贈呈したされています。
　
　
　ローリングはこの本を書くことで、「ハリー・ポッター」が終わったという現実を受け入れられたという。「まるで深い海の底から浮かび上がってくるように、この物語を思いつきました。ハリーやロン（Ron Weasley）やハーマイオニーについてではなく、“あの世界”について書いたんです。内容的にはつながりがあるので、書いていて一種のセラピーになりました。（ハリーたちに）お別れを言う良い方法だと思いました」
　
　
「ハリー・ポッター」シリーズを終わらせることは、非常に難しく悲しいことだったが、同時に、違うものを書けるという逆の意味の楽しみもあったと、ローリングは語っている。また、これとは別の児童書も執筆途中で、それが次に出版される本になるという。
　
　
　Amazonが落札したサザビーズ（Sotheby's）のオークションの収益金は、ローリング氏が共同で設立した慈善団体「The Children's Voice campaign」に寄付されることになるそうです。オークション終了後にローリングは「支援を切実に必要とする子どもたちにとって大きな意味がある。クリスマスが一足早く来たようだ」と語った。今回の落札金額は、近代小説の原稿のオークションとしては過去最高。ローリング作品や子ども向けの本としてもこれまでの最高金額となる。
　

　
Amazonは今後、それぞれの童話の書評と画像を紹介していく予定。
■Amazon.com to J.K. Rowling: ''Thank You''
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