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August 29, 2009 space
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KERS運動エネルギー回収システム F1で磨かれ進化するテクノロジー

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2009年のF1シーンでは、数多くの注目される出来事がありましたが、テクノロジーの試験場の意味からは、KERSと呼ばれる運動エネルギー回収システムが注目されてきました。残念ながらF1開幕から数戦の間は、お荷物扱いされるシーンが多く、昨年優勝を争ったマクラーレンやフェラーリの今季の成績が振るわない理由とまで言われてきましたが、ハンガリーGPでマクラーレンが見事に優勝したことから、改めてその効果が見直されています。
 

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 開幕戦オーストラリアGPでマクラーレン、フェラーリ、ルノーの各2台とBMWザウバーのニック・ハイドフェルドの1台の計7台がKERSを搭載したが、第3戦中国GPではフェラーリとルノーの計4台がKERS搭載を取りやめ、第4戦バーレーンGPでは再び当初の7台がKERSを使用したが、ヨーロッパラウンド開幕戦となる第5戦スペインGPではBMWザウバーとルノーがKERS非搭載となりマクラーレンとフェラーリの2チーム計4台のみの使用となった。
 

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 運動エネルギー回収システム
 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 
近年の原油価格の高騰や、地球温暖化問題に絡んで省エネルギー・エコロジーに関する世間の関心の高まりから、通常の自動車等と比べてもより多くの化石燃料を消費する[1]モータースポーツに対する風当たりが強まることを恐れた国際自動車連盟(FIA)が、環境保護アピールの一策として導入を発表した。また、2007年シーズンから開発コストの低減を目的に使用するエンジンにホモロゲーションが適用され、シーズン中のアップデートはおろかエンジン開発そのものがほぼ困難となったことに対し、F1に参戦している自動車メーカーの不満が高まったため、新たな技術開発の可能性を提示することで、それらメーカーの不満を抑える目的もあるとされる。
 
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基本構造としては、いわゆる回生ブレーキを導入して電気的にエネルギーを溜める方式と、フライホイールに余剰な運動エネルギーを蓄える方式の2方式が有力とされている。
 
2009年のF1レギュレーションにおいては、KERSの最大出力は60kW、一周あたり発揮できるエネルギーは最大で400kJと定められており、これを馬力・時間換算すると81.6馬力のパワーアシストを一周につき6.67秒間使える計算になる[2]。また『スタートラインを通過して、再度スタートラインに到達するまでを一周とする』という解釈のため、KERSが800kJのエネルギーを貯蔵できれば 13.34秒ほぼ連続でKERSを使用することが可能である。(スタートラインの手前6.67秒の時点でKERSを発動、スタートラインを通過する直前に KERSを停止、スタートラインを通過した直後に再度KERSを発動とすることで13.34秒ほぼ連続でKERSの効果を得られる。)特に富士スピードウェイのようなホームストレートが長いサーキットでは最高速に大きく影響を及ぼすと考えられる[3]。F1関係者の間ではその安全性からKERSの2009年導入開始に対しては賛否両論があったが、予定通りKERSが使われる事になった。ただし、KERSは、義務ではないので使用するかどうかは各チームやドライバーの意思により決定できる。

 
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 規約は1周あたりのKERSシステムの出力を60kW(約80馬力)まで、エネルギーの保存量を400kJまでに制限している。つまり、1周当たり6.7秒間に渡って80馬力を追加できるということである。

このアイデアは、F1に環境技術の開発を強いるだけでなく、オーバーテイクも増加させる。追い上げているドライバーは、先行マシンに追いついたときにKERSを利用して、加速のブーストを得ることができる。もちろん追われているドライバーも防衛のために同時にKERS装置を使うことができる。したがって追い上げているドライバーの馬力面でのアドバンテージは相殺される。
 

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バッテリータイプのKERS装置は、トヨタ・プリウスなどのハイブリッド乗用車に利用されているが、F1の用途で要求されるこの技術はかなり違ったものになるだろう。ハイブリッドカーのバッテリーは、車両の寿命と同程度の耐久性がなければならない。
 
F1では、バッテリーは一定の出力についてできるだけ小型かつ軽量である必要があり、技術的には「最先端」であるので、長くても1回のレース週末だけ耐久すればよい。BMWのマリオ・タイセンは、F1用装置の出力-重量比は、同社のハイブリッド乗用車に使用されている装置に比べ、3〜4倍であると指摘している。
 
わずか7秒足らずの間に80bhpが追加された場合、数字的なメリットはラップタイムにして約0.3秒になるだろう。しかし、このタイム短縮から、最適とは言えない重量配分の効果を差し引かれなければならない。
 
 バッテリーと付属部品を含めたこの装置の重量は、約35kgになる。
 
 チームは現在、約60〜70kgのバラストを使用しており、特定のトラックにおけるマシンの動力学に最適となる場所に配置されている。しかしどこに配置するにしても、重心をできるだけ低く維持するために、バラストは非常に低い場所に配置される。
 
現在のバラストの約半分がKERS装置にとられることになるので、重心の高さは上昇し、ホイールベースの範囲内で設置できるバラスト位置の柔軟性が制限される。
 
また、この装置が飽和してそれ以上の制動エネルギーを受け入れられなくなると、後車軸のトルク効果に潜在的問題がある。軸重の段階的変化により、ブレーキング中のマシンが不安定になる可能性がある。
 
現在の計画では、装置の出力・保存容量は今後のシーズンで徐々に増量することになっている。2011年には100kwおよび800kJに飛躍し、2013年には後車軸だけでなく両車軸から200kwおよび1,600kJを認める予定である。
 

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HOMENews BlogsF1/2009news | August 29, 2009 |  twitter Livedoor Buzzurl はてな Yahoo!ブックマーク人が登録
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