トリノまであとわずか！代表争いラストスパート

　
　フィギュアスケートは、荒川、安藤らメダル候補がずらりと勢ぞろい。
　
　冬季五輪の華、女子シングルにはメダル候補がずらりとそろう。なかでも注目は０４年世界選手権女王の荒川静香と、４回転ジャンプを武器にする１７歳の安藤美姫の一騎打ち。
　
　
　荒川は昨季、頂点に立ったことでスランプに陥り、３月の世界選手権で９位と惨敗。だが、今季は１０月１日のジャパン・インターナショナル・チャレンジで日本人最高の２位。メダルに最も近い実力者だ。
　
　
　練習拠点を米国に移した安藤は“脱皮”をはかった。ハツラツとした少女の動きから、大人の演技へ。ビールマン・スピンを取りいれるなどジャンプ以外の技術の精度を上げた。「昨年はつらかったスケートが今年は楽しい」。女子でただ１人跳べる４回転が成功すれば、メダルも見える。
　
　
　モーグルは、絶好調の上村愛子だ！
　
　スキーモーグルの選手上村愛子の長野五輪デビュー以来の人気は衰えず、ソルトレークシティー五輪ではメダルが期待されながら、６位入賞に留まったが、トリノでお立ち台への挑戦。
　
　早々に6月には本番用の新エアを決めたことを明かした。必殺技の３Ｄに続く新技は「ヘリコプター２回転」という難易度の高い大技。昨季までは左方向に１回転していたが、今回は福島・猪苗代合宿で試して感触のよかった右方向に２回転することになる。「３Ｄとこれが決まれば、凄い点数が出る」と悲願の金メダルへ自信を見せた。

　周囲のバックアップも万全だ。この日「ｔｅａｍ―ａｉｋｏ」が正式発足。オリジナルＴシャツが完成し、公式ブログも開設されたほか、パーソナルトレーナーとして元全日本スキー連盟フリースタイルチーム専属トレーナーの鈴木岳氏（３４）と契約することも決まった。
　
　
　スノーボード五輪メダル獲得を狙う
　
　日本の冬季五輪史上最年少となる１８歳３カ月で五輪メダル獲得を狙う、スノーボード女子ハーフパイプ（ＨＰ）の今井メロが若手の躍進で巻き返しだ。
　
　９８年長野五輪。トリノ五輪代表を目指す兄・成田童夢（２０）とともに前走者として舞台に立ち、それ以来、忘れなかった夢舞台の開幕まであと１００日。自分らしさをキッチリ口にできる、新時代のヒロインにふさわしい存在になった。
　
　
　昨季ワールドカップ（Ｗ杯）で初の種目別総合優勝を果たして代表内定を手にしたが、その後、ふりかかった試練が、メロをさらに強くした。サポートしてくれるはずの用具スポンサーが決まらず、一時は内定取り消しの危機も表面化。幼いころから指導してくれた、所属チームの監督でもあった父からの独立。「成田夢露」という名前とも決別した。「もう大丈夫。吹っ切れた」。極限まで追い込まれたが、それを跳ね返した精神的タフさと悲観的にならない若さにはたくましさがいっぱいだ。
　
　
　現在はマネジメント会社とも契約を結び、テレビ番組の出演、歌手デビューの引き合いなどもあり、タレント活動も行う方針。「でも、あくまでアスリートとして活動します」。五輪の表彰台に立ったそのとき、メロはまばゆい輝きを放つ。
　
　
　スピードスケート頂点に挑む新旧エース
　
　最も金メダルに近い種目が男子５００メートル。９８年長野大会で金、０２年ソルトレークシティー大会で銀メダルの清水宏保（ＮＥＣ）も３１歳になった。円熟の境地で４度目の五輪を迎える。
　
　一方、２０歳の気鋭には勢いがある。３月の世界スプリントで清水を２位に置いて優勝した加藤条治だ。すでに早々と内定を手にしたこの２人が、新旧トップの意地をかけて競えば、周りも刺激されるはず。今季開幕戦の全日本距離別（１０月２９〜３０日）では加藤が優勝したが、「清水さんの存在感はすごい」。同大会８位の清水は「加藤君は速い。競い合っていけば、トリノでいい結果が出るはず」と互いを認め合う。
　
　
　
　注目は、スケルトンの越は最後の挑戦
　
　日本の第一人者・越和宏が、２大会連続の五輪出場を目指す。４０歳。大ベテランの最後の挑戦だ。１０月のリレハンメル合宿、米国合宿でＷ杯代表候補選手を選考。ソルトレークシティー五輪では金メダル候補に挙げられながらも、表彰台を逃した。４０代になっても肉体、気力に衰えはない。
　
　
　
フィギュアスケート 浅田真央 GPファイナル２位、金妍児が連覇
世界フィギュア 安藤美姫が優勝 浅田真央は銀
グランプリシリーズ今季第6戦 NHK杯国際フィギュアスケート 競技大会2006
フィギュアスケート ジャパンオープン2006 浅田真央 安藤美姫
トリノ・オリンピック フィギュアスケート初W金メダル獲得