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February 9, 2006 space
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燃える氷「メタンハイドレート」を作る微生物、ベニズワイガニが密集

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メタンハイドレートは、低温高圧の海底に存在し、「燃える氷」と言われる次世代のエネルギー資源「メタンハイドレート」にかかわるとみられる未知の微生物を、海洋研究開発機構・極限環境生物圏研究センターの稲垣史生サブリーダーを中心とする国際チームが世界で初めて確認した。新潟県沖の日本海の海底では、大量のメタンが湧出(ゆうしゅつ)する場所を好んで、ベニズワイガニが密集していることがわかった。
 
メタンハイドレート メタンハイドレートが海底下の微生物の代謝活動によって生成されることを示唆する成果で、6日付の米科学アカデミー紀要電子版で発表される。
 

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 研究グループは2002年、米オレゴン州沖やペルー沖など6地点で、海底から450メートルの深さまで掘削。堆積(たいせき)物の中から採取した微生物を分析したところ、メタンハイドレートがある海底では、類似の遺伝子配列を持つ微生物348種類が見つかった。
 

メタンハイドレート

 
いずれも、これまで陸上や海中から分離された微生物とは系統学的に離れた未知の微生物だった。 
 

 
metan_map01.jpg メタンハイドレート
 
 化石燃料に変わる新しいエネルギー源として注目されている。
 
メタンハイドレート(理論化学式:CH4・5.75 H2O)はメタンガスがある条件下(低温・高圧)で水と化合してできる白いゼリー状または雪のようなもの。
 
永久凍土の下部や深度500m程度以深の深海地層中に存在することが明らかになってきた。メタンハイドレートは加圧と冷却によって生成され、ある温度と圧力の範囲において安定に存在する。実験室レベルでは0℃で30気圧程度まで加圧するとメタンハイドレートができる。
 
日本周辺でもオホーツク沖、十勝・日高沖、南海トラフ、四国沖などに分布していると推定されている。日本の現時点(1995年消費量ベース,約540億m3)における天然ガス年間消費量の137年分にも相当する量。
 
通常の水の中にとけ込むことが出来るメタンガスの量が、水の体積の2〜5倍程度であるのに対して、メタンハイドレートの場合は、理論的には200倍以上ものメタンを固定することが出来る。実際には1m3のメタンハイドレートを分解すると、水:0.8m3とメタンガス:172m3(大気圧下、0℃)のメタンガス(天然ガスの主成分)を得ることができる。
 
メタンハイドレートは、メタンガス分子と水分子から構成されており、燃焼による硫黄酸化物等の有害成分の放出はほとんどないため、他の化石燃料に比較してクリーンなエネルギー源と言える。
 
一方、メタンハイドレートが融解し地表に直接放出された場合には、大気中の酸素と反応して地球温暖化の元凶である二酸化炭素が発生する。メタン単体では100年間における地球温暖化係数が二酸化炭素の21倍ある。
 
メタンハイドレート メタンハイドレートは地下においては固体で存在する。水の比重の関係から深海の海水温は約3度で安定しているが、この条件では水深500m(50気圧)以上でメタンハイドレートが生成する。大水深域に賦存するので、効率よく気化し、回収する方法や、回収するための開発システムについては、多くの課題がある。
 
海底のメタンハイドレートを不用意に掘削すると、その下層や周辺のハイドレート層にかかる圧力が減少して分解し、大量のメタンガスが噴出する。万一それが一帯のメタンハイドレート層に連鎖的に広がれば貴重な資源を大量に失うだけではなく、地球温暖化に無視のできない影響を与え、さらに温度上昇によって他地域のメタンハイドレート層のバランスを崩壊させる。また、メタンハイドレートを含む海底から200〜500メートルの地層は地滑りを起こしやすく、採集が難しい。
 
微妙な圧力と温度の条件下で存在するメタンハイドレートであり、バランスを崩さないように採取する必要がある。有機溶剤などの影響でもバランスが崩れるそうだ。 大気中のCO2をハイドレート層に注入し、メタンを取り出したあとの空間にCO2を閉じこめる方法も研究中である。メタンよりシャーベット状になりやすいCO2の性質を利用する。

 
 “燃える氷”巨大なガス田、新潟沖に?…日本近海で初
 
東京大学、海洋研究開発機構などの研究チームは20日、高密度のメタンガスが氷に閉じ込められ、“燃える氷”と呼ばれる「メタンハイドレート」が、新潟県上越市沖の日本海海底深部に、深さ100メートルの柱状に存在していると発表した。
 
メタンハイドレート

 
メタンハイドレートの一部は海底に露出しており、研究チームは、その規模から、海底下深部に巨大な天然ガス田があるとみている。
 
メタンハイドレートが海底まで露出した例は、メキシコ湾、カナダ・バンクーバー沖などであるが、日本近海で見つかったのは初めて。
 
 ベニズワイガニはメタンハイドレート好き? 4倍も密集
 
「燃える氷」メタンハイドレートが眠る海底は、食卓でおなじみのベニズワイガニの生息数が、周辺海域に比べ4倍以上も多い――。
 
20100819_metanhidro01.jpg新潟県沖の日本海で調査をした東京家政学院大、東京大、海洋研究開発機構などの共同研究チームが、そんな調査結果をまとめた。新たなエネルギー源として注目されるメタンハイドレート調査に予想外の「おまけ」がついた形だが、なぜ普通の海底よりカニが多いのかは、今のところナゾという。
 
研究チームは、魚群探査機によって、気泡として浮上するメタンガスの濃度が濃い位置を特定。上越市の直江津港北西約30キロの海域(深さ900メートル)を中心に、無人潜水艇で調査した結果、メタンハイドレートが海底面に幅100〜200メートルにわたって点在していることを2か所で確認した。
 
さらに、メタンハイドレートの露出した海底を、同機構の海洋調査船「かいよう」の短い鉄パイプで掘削したところ、最長で2・6メートルのメタンハイドレートが採取できた。
 
メタンハイドレートが存在する海底は、他の海底に比べ電気抵抗が著しく高いことが知られる。メタンハイドレートを採取した下部にも、メタンハイドレートと同じ電気抵抗を示す物質が深さ100メートルまで続いていることもわかった。
 
研究チームの沼波秀樹・東京家政学院大准教授(海洋生物学)らは05年夏、海洋研究開発機構の無人探査機ハイパードルフィンを使った海底の観察で、メタンハイドレート域は、普通の海底に比べて異様にカニの数が多いことに気づいた。

さらに広い海底を調べるため、船で引航する水中カメラシステムを使い、カニを含む海底の生物の分布状況を調べた。その結果、水深約900メートルの普通の海底に生息するベニズワイガニは1キロ四方当たり20.6匹だったが、ほぼ同じ水深のメタンハイドレート域の海底は同96.7匹で、約4.7倍も多いことが分かった。

これだけ多くのベニズワイガニが生息するためには、大量のエサが必要とみられるが、何を食べて暮らしているのかはよく分かっていない。

今回調査したメタンハイドレート域では、海中に漏れ出すメタンを好むバクテリア類がカーペット状に海底に広がっている。ベニズワイガニは、こうしたバクテリアをエサにする海底の小動物を食べるか、バクテリアをそのまま食べて栄養源にしている可能性があるという。研究チームは今後、カニの消化管の内容物を詳しく調べ、ナゾ解きに挑む。

沼波さんは「メタンハイドレートの存在とカニの群れに、何らかの因果関係があるのは間違いない。同様の現象が日本海全体にみられるのかどうか、調査海域をさらに広げたい」と話している。


 
 ベニズワイはメタン好き、日本海底に密集
 
東京大などの研究チームは18日、新潟県沖の日本海の海底で、大量のメタンが湧出(ゆうしゅつ)する場所を好んで、ベニズワイガニが密集していることがわかったと発表した。
 
メタンを湧出する環境がベニズワイガニにとって良好なエサ場となっていると見られるが、詳細は不明。日本海には、白いシャーベット状のメタン化合物の塊で、燃える氷として注目される「メタンハイドレート」が埋蔵されている可能性があり、研究チームの松本良・東大教授は「カニの密集を調べることで、メタンハイドレート探査の手がかりになる」と期待している。
 
 研究チームは、メタン湧出地である新潟県沖はベニズワイガニの一大生息地であることに着目。海中ロボット「ツナサンド」を使い、ベニズワイガニが生息する直江津港沖合30〜40キロの海底12か所(各800平方メートル)を連続撮影した。
 
大量のメタンが湧出する9か所では、通常の生息密度の数倍〜約80倍、最大3341匹ものカニが密集していた。メタン放出が少ない残り3か所は平均か全くいなかった。
 
カニは、メタンを起源とする炭酸塩などでできた岩や、メタンを栄養源とする微生物の集合体「バクテリアマット」などに特に密集。そこではエサとなる生物が豊富と見られる。

 
 中国がメタンハイドレート採取、南シナ海北部で
 
新華社電によると、中国地質調査局は5日、南シナ海北部の海底で5月1日未明に新たなエネルギー源として注目されている「メタンハイドレート」の試料採取に成功した、と発表した。
 
地質調査局は、メタンハイドレートが南シナ海北部に豊富に埋蔵されていることが証明されたとした上で、「メタンハイドレートに関する調査研究が世界の先進レベルに達したことを示すものだ」と強調している。
 
国家レベルの研究計画で試料採取に成功したのは米国、日本、インドに次いで4番目という。初歩的な予測で埋蔵量は100億トンの石油に相当するという。
 
メタンハイドレート

 
新華社電は現場水域を「神狐」と称しているが、具体的な場所は不明だ。スプラトリー(南沙)、パラセル(西沙)両諸島がある南シナ海では、中国、ベトナムなどが領有権を争っており、今後の開発計画次第では資源獲得をめぐる争いが激化する可能性もある。
 
メタンハイドレートは氷のような形状から、「燃える氷」とも呼ばれ、中国では「可燃氷」と称される。

 

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