レクサス「LF-A」コンセプトV10エンジン最高速度320km/h

　
　これまではセルシオやソアラ、ランクルなど、日本で“トヨタ車”として作られた高級車が、北米でレクサス車として売られていたわけだが、今後は、始めから“レクサス車”として企画・開発されたプレミアムモデルが出てくるはずだ。LF-Aはそうした新しい流れを先取りしたコンセプトカーで、トヨタ・ブランドの枠を越えた、つまり「セルシオより上」の“超”が付く高性能車として作られたクルマだ。
　
　
　LF-Aは、2005年のデトロイトショーでレクサスブランドの今後の方向性を示すコンセプトとして提示されたが、世界有数の性能を持つスポーツカーの開発へと進化した。特にデザイン面では以前公開したモデルのデザインに比べて曲面を多用し、ドア上部およびリアフェンダー下部の空気取り入れ口などがより張り出した形状となっている。
　

　
　レクサスは、LF-Aのボディサイズを紹介するにあたり、「ポルシェ911ターボより５インチ（127mm）短く、それよりも９インチ（約230mm）長いホイールベースを持ち、全高はフェラーリF430とほぼ同じで、全高はメルセデスSL55 AMGとアストンマーチンDB9の中間くらい」と説明している。あえてヨーロッパのスーパースポーツの名を何台も挙げることで、LF-Aがどのポジションに位置するかをアピールしているわけだ。
　
　　
　エンジンは排気量5.0L以下で、最高出力500PS（373kW）以上とする点は当初と同じ。このエンジンをフロントミッドシップに置くこと、変速機をリアに配置するトランスアクスル方式の採用、ラジエータのリア配置などにより、前後の重量配分を最適化している。
　
　
　エンジン出力や優れた空力性能により最高速度は約320km/hと公表しており、「IS-F」と同様に高出力モデルを示す「F」マークがフロントフェンダーに配置される。
　
　
　ボディサイズは全長4460×全幅1895×全高1220mm、ホイールベースは2600mm。タイヤサイズはフロントが265/35R20、リアが305/30R20。量産化の時期は明確にしていないが、2008年始めに発売する「IS-F」以降になるとみられる。
　
　

　レクサス LF-A　ニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦
　
　トヨタ自動車は、5月22 - 25日の期間ニュルブルクリンク（ドイツ・ラインラント＝プファルツ州）で開催される「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」に、プレミアム2シータースポーツとして開発中のレクサス『LF-A』で参戦すると発表した。

今回の参戦は、24時間耐久レースという過酷なモータースポーツの場での挑戦を通じて開発車両を鍛え、開発にフィードバックすることを目的に、開発の一環と位置付けて実施するもの。

参戦車両はレース用車両ではないものの、レース対応のための安全装備（ロールケージ、燃料タンクなど）を採用する。また、レースをサポートするメカニック陣についても若手を中心に起用し、技能系人材の育成に活用する。