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November 19, 2004 space
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キリンビール「やわらか」のネーミングとパッケージングにやられた!

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 電車内の中吊広告に、「やわらか」と言う文字とともにキリンビールが新しく発売する発泡酒のデザイン缶をみて、”おっ!”と思ってしまいました。思ってしまったと言うのは、そのネーミングとデザインが「やわらか」と言う文字からイメージさせる手法とマッチして、この発泡酒を一度飲んでみようと思わされたからなのです。

yawaraka.jpg
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 早速、このキリンビールの発泡酒「やわらか」の事を調べてみると、その味の特徴は、ソフトな口当たりとすっきりとした飲み口。現在、販売されている発泡酒をテースト別に分類した場合、「やわらか」と近い位置にあるのがサントリーの「純生」。「純生」も地色は白だが、2つのパッケージを見比べると、下のように受ける印象がかなり異なり、ユーザーアンケートからもどちらを飲んでみたいか聞いたところ、45.7%が「やわらか」、39.0%が「純生」と答えたとデータが掲載されていました。

yawaraka_hikaku.jpg

 それぞれを選んだ理由についてたずねたところ、印象的だったのが、ビールや発泡酒らしいか否かという点に着目する回答者がいたことだ。「やわらか」を支持した人の中には「飲みやすそうだから」「『やわらか』はビール・発泡酒らしくないからいい」、「純生」を支持した人の中には「インパクトがある」「『純生』はビール・発泡酒らしいからいい」といった意見が多かったそうです。
 
 
 「やわらか」の商品名は、かな明朝体で書かれているのに対し、「純生」は筆文字で書かれている。こういった表現の違いが、商品の印象を大きく左右しているようだ。以下に、「やわらか」と「純生」を比較した調査結果と発泡酒に対する消費者意識について紹介しています。


 いろいろと調べて見ると、今回のデザインを手がけたのは、パッケージデザイン分野で注目されている、「ロッテ・キシリトールガム」で知られる佐藤卓氏、「キリン極生」で脚光を浴びた佐藤可士和氏、JTのタバコ「アルファベットシリーズ」で頭角を現した佐藤直樹氏の3佐藤と言う有名な方々がいて、今回のキリンビールが11月17日に発売する発泡酒「やわらか」のデザインを手掛けたのは、“トリプル佐藤”の中でもベテラン格の佐藤卓氏だそうです。


 やわらかのかな文字を見て、とある商品を思い出したならば、あなたはデザイン通です。白地に浮き上がるかなの商品名、清潔感と信頼感が同居し、まじめなのにアカ抜けたイメージがある。佐藤卓氏が手がけた明治乳業の「明治おいしい牛乳」と共通した印象を与えるのは、かな明朝体で書かれた商品名のせいに違いない。この組み合わせもデザインに含まれる重要な要素でしょう。


 「かなは曲線的で美しく、優しい印象を与える文字。やわらかい口当たりという商品特性を素直に打ち出したかった。どちらかと言えば物静か。重いか軽いかといったら軽い。今の売り場では逆にこういった方が存在感を出せる」

(佐藤卓氏)。縦組みも検討したが、焼酎や日本酒のイメージと重なるため取り止めた。)
 
 
 と、いろいろとデザイン&パッケージング、グルイン(グループインタビュー)など市場調査も完璧におこなった上でのネーミングは、さすがマーケティングが上手いな〜と関心させられました。
 

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HOMENews Blogsdesign | November 19, 2004 |  twitter Livedoor Buzzurl はてな Yahoo!ブックマーク人が登録
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