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June 23, 2004 space
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燃料電池でケータイの動作時間が最大13倍になる!

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「駆動時間を5倍」,ケータイやゲーム機なら「最大13倍」

 米MTI MicroFuel Cells Inc.は2004年6月21日,携帯電話機などに向けた小型燃料電池を発表した。

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 燃料電池の燃料極に,直接メタノールを供給する「ダイレクト・メタノール」方式の燃料電池で,濃度100%のメタノールを燃料とする。体積当たりのエネルギー密度が極めて高く,40ccのメタノール・カートリッジを使って40Whのエネルギーを稼ぎ出すことができる。

 エネルギー密度が高いことを強みに各種の携帯機器への採用を目指す。2004年末に米Intermec Technologies Corp.が,この燃料電池を採用した携帯型の無線タグ(RFIDタグ)・リーダーを発売する計画を明らかにしており「Liイオン2次電池を使う現行品に比べて駆動時間を5倍に延ばせる」

ケータイやゲーム機は「最大13倍」

 MTI社は同時に,この燃料電池を使って駆動する携帯電話機(韓国Samsung Electronics社製のスマートフォン)と携帯型ゲーム機(米Tapwave社の「Zodiac」)のコンセプト・モデルを試作,動作を実演した。いずれも,Liイオン2次電池で駆動する場合に比べて「最大13倍に駆動時間を延ばせた」(同社)という。

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 同社は燃料電池の固体高分子電解質膜の供給に関して米DuPont社と,燃料電池の製造に関して米Flextronics社と,そして燃料電池の販売網などの構築に関して米Gillette社のDuracell事業部とそれぞれ提携している。特にDuracellとの提携によって「2006年ころには,普通の乾電池と同じようにスーパーマーケットなどの店頭でメタノール・カートリッジを購入できるようにしたい」(MTI社のGottesfeld氏)と意気込む。

 発表した携帯機器向け燃料電池は,内部で発生する水を循環して利用することで,外部から水を供給する必要が無いことを特徴とする。固体高分子電解質膜にはDuPont社の「Nafion」を使う。試作した燃料電池は,1枚当たり約0.4Vを出力するセルを4枚使い,約1.6Vの出力を得る。これを効率が約95%のDC-DCコンバータを使って昇圧し,約4Vの出力電圧を確保している。同社はこの携帯機器向け燃料電池の要素技術を「MOBION」と名づけている。

世界最小の燃料電池システムの開発について

ウエアラブルな小型電子機器に搭載

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 東芝は、ウエアラブルな(身に着ける)小型オーディオプレーヤやワイヤレスヘッドセットなどの小型電子機器向けに、ダイレクトメタノール燃料電池(DMFC)を用いた世界最小の電源システムを開発しました。

 今回開発したシステムは、横22mm縦56mmの親指サイズで100mWの出力を実現しています。内蔵タンクには2mLまで燃料が入り、小型オーディオプレーヤであれば、最大約20時間の駆動が可能です。

 東芝は、燃料ポンプや送気ファンを全く使用せず、小型化に適したパッシブ型の燃料電池セルを採用しています。また、電極内の触媒を直径数ナノレベルの微粒子にして高密度に配置する技術を導入するなど、全般的な構造の最適化によりセルの小型化を図るとともに、メタノールを希釈せずに使用して発電できるシステムを実現しています。

 これにより、燃料タンクの体積は、メタノールを10%以下に希釈する一般的なシステムに比べ1/10以下に小型化でき、ペンダント型の小型オーディオプレーヤなどウエアラブルな小型電子機器に搭載できるサイズを実現しています。

 さらに、電極部分の材料・構造の改善により、従来技術に対し約5倍の高出力を実現しています。

 今回の小型のシステムを開発したことにより、電子機器内の電池格納スペースを従来よりも小さくし、機器の小型化に加えて、機器デザインの自由度を高めることができます。

 出力の変更はセルサイズの変更により対応できるため、幅広い小型電子機器への適用が可能です。今後、高出力化への改善を進め、携帯用電子機器全般への搭載を目指します。

 東芝では、これまでノートパソコンや携帯電話向けに、アクティブ型燃料電池も開発してきていますが、今回のパッシブ型燃料電池と合わせ、幅広い用途に対応できる燃料電池技術を開発していきます。

 今回のシステムについては、今後用途に応じた仕様の最適化や信頼性の向上などの改善を実施し、2005年中に実用化を目指しています。

開発品の主な仕様

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開発した技術の概要

 小型の燃料電池の実現に適したパッシブ型のシステムにおいては、燃料を希釈循環する機構がないため、長時間駆動には高濃度のメタノールを用いて発電する必要があります。

 しかし、メタノール濃度を高めると、分解前のメタノールが電解質膜を通過して、発電することなく酸素と直接反応する「クロスオーバー現象」が発生しやすいため、一般に数%から数10%に希釈したメタノールを用いるシステムが採用されています。その結果、燃料タンクの容積が大きくなり、電源システム全体が大型化してしまう課題がありました。

 今回開発したシステムでは、ナノメートル級の触媒微粒子を高密度に配置する電極の新構造を採用し、メタノールの分解性能や水素と酸素の反応性を高めるなどの改善を行いました。電極の改善のほか、電解質膜など他の領域についても細かに最適化した結果、クロスオーバー現象などによる性能低下がほとんどないシステムを実現しています。

 こうした全体的な改善により、メタノールを希釈せずに使用したパッシブ型システムが可能となり、メタノールを10%以下に希釈する一般的なシステムに比べ、燃料タンクの体積を1/10以下に小型化することができます。 また、電極の設計改善などにより、電力の出力効率を従来比で約5倍に向上させています。

【参考』

(1) 燃料電池の原理(DMFC)
 DMFCは、電解質膜を2つの電極ではさむ構造をとっています。燃料極側でメタノールと水から作られた水素イオンが電解質膜を通過し、空気極で酸素と反応します。この時、両電極間に電流が流れる仕組みです。

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(2) 燃料電池の方式(アクティブ型/パッシブ型)
 燃料電池は、その構成から「アクティブ型」と「パッシブ型」に分類されます。
 アクティブ型は燃料となるメタノールや空気(酸素)をポンプやファンを使用して燃料電池に供給・循環させる方式で、構成が比較的複雑ですが大きな電力が得やすいという特長があります。これに対し、パッシブ型は燃料も空気も対流や濃度勾配等を利用して供給するため構成が単純で小型化に適していますが、得られる電力が小さく、希釈した燃料を用いるため燃料カートリッジが大きくなる課題がありました。当社では、今回の技術により、高濃度燃料を使用しながら実用的な出力を得ることに成功しました。

 燃料電池の利用は、もう少しの努力とインフラの整備や市場の開拓など問題もありますが、技術的には目前のところまできている印象です。

 燃料電池が利用きる最大のメリットは、今のリチウムイオンバッテリーなどとは違い、メリットとして、『一瞬でチャージできる」「電源がない場所でも使えること」「バッテリーの形状に左右されない」など携帯電話のデザインや音楽プレーヤーの形、利用の仕方を根本から変える可能性もあります。

 100円でライターが利用できる訳ですから、インフラはすぐに整備できるのではないでしょうか。。期待しましょう。

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HOMENews Blogsmobile | June 23, 2004 |  twitter Livedoor Buzzurl はてな Yahoo!ブックマーク人が登録
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