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July 14, 2010 space
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幻の香料「竜の涎」甘〜く香る大哺乳類展で公開へ

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マッコウクジラがつくり出す幻の香料「竜の涎」。クジラの体内でできる香料「竜涎香(りゅうぜんこう)」として、国立科学博物館に長年保存されていたカボチャのような形の塊が、カネボウ化粧品(本社・東京)の鑑定で高品質の本物と分かった。
 

20100710_01a.jpg

  

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 竜涎香は、マッコウクジラの腸内でできる塊状の動物性香料。
 
 何らかの分泌物が固まったものと考えられているが、どうしてできるのか、なぞに包まれている。6〜7世紀にアラビアで使用されていたという記録があり、中世ヨーロッパの貴族も香水などで珍重したという。中国では竜の涎(よだれ)が固まってできたと考えられ、名前の由来になった。
 
龍涎香の主成分は、コプロスタノール(ステロイドの一種)とアンブレイン(トリテルペンの一種)です。 独特の香りは、このアンブレイン(Ambrein)が酸化・分解されて、様々な香成分を生成することにより得られます。だから、アンブレインを多く含む龍涎香ほど、品質が高いとされるそうです。でも、純粋なアンブレイン(Ambrein)は無臭。あくまで酸化分解してできた生成物が香の素なんです。
 

Ambrox.jpg

 
クジラが排泄(はいせつ)するか、死んで海に浮かぶとみられ、まれに海岸に漂着する。捕鯨が盛んな時代にはマッコウクジラの体内から採取された。しかし、現在は入手が難しく、ジャコウと並ぶ高価で貴重な天然の香り素材とされている。人工合成された成分が、香水や化粧品に使われている。
 
国立科学博物館 動物研究部の山田格グループ長によると、大きさや形は球状の塊や棒状などさまざま。今回鑑定された塊は直径約30センチ、重さは3キロ余り。1978年以前に同博物館に寄贈された記録があるが、詳しい由来は不明。カネボウ化粧品スキンケア研究所(神奈川県小田原市)の駒木亮一・主席研究員らが化学分析を行い、主要成分のアンブレインを豊富に含む本物の竜涎香と判明した。
 
「良質で、値段をつけるとすれば1千万円から3千万円になるだろう」と駒木さん。現在、塊から採取した約30グラムを砕いてアルコールに浸し、同研究所で香りを高めるための熟成を進めている。約1リットルの精油をつくって展示する予定だ。
 
7月10日から東京・上野の国立科学博物館で始まる「大哺乳類(ほにゅうるい)展 海のなかまたち」で一般公開し、独特の甘い香りを楽しんでもらう計画だ。
 

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HOMENews BlogsFragrance Science | July 14, 2010 |  twitter Livedoor Buzzurl はてな Yahoo!ブックマーク人が登録
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