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June 28, 2004 space
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スプラッシュパワー携帯電話を置くだけで充電ができるパッド

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スプラッシュパワーが数年前に登場して話題となった、パッドの上に携帯電話やPDAを置くだけで充電できる装置が、最近実現に向けてうごきだしたようです。この装置を開発したイギリス・ケンブリッジに本社のあるベンチャー企業のスプラッシュパワー社(Splashpower Ltd.)に、この春、SONYヨーロッパの社長を務めていた鶴見氏が、取締役として就任したことがあります。さて本当に実現するのでしょうか?

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 この装置自体は既に家庭にある電動歯ブラシを充電する仕組みなどで実現されていますので、新しいアイデアではありませんが、これを実現させるために幾つかの特許で武装しているようです。

 同社の製品は、電磁波を発生させる充電台『スプラッシュパッド』(SplashPad)と、スプラッシュパッドから発せられる電磁波を受信して電気に替え充電を行なう『スプラッシュモジュール』(SplashModule)の2つ。基本的な仕組みは電動歯ブラシの充電台で採用されているものと同じ技術で、物理的な接触を伴わず電磁波によって誘導電流を発生させて 、携帯電話やPDAなどの充電を可能にするもの。しかし、電動歯ブラシの充電台で発生する電力が数mWと微弱であるのに対して、携帯電話などの充電に必要な電力(12〜15W程度)を発生させることができる。

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スプラッシュパッドは、携帯電話やPDAの充電に必要な電磁波を発生させることができる充電台。試作品(写真)のサイズは幅約150×奥行き約100×高さ約20mmで、電磁調理器の小型版と言っていいだろう。センサーを内蔵しており、何も置かれていない時に電磁波は発生しない。また、携帯電話やPDA以外のもの、たとえば指輪や鍵などが置かれていても電磁波は発生しないので、これらの物が熱を発生することはないという。

スプラッシュモジュールは、携帯電話やPDAのバッテリーとほぼ同じ面積で、厚さは0.7mm以下に抑えられているため、携帯電話やPDAのバッテリーに貼り合わせて装着できる。 バッテリーは従来のリチウムイオン電池を使用するが、モジュール内の充電を管理する集積回路を変更すれば他の二次電池にも応用できる。

電磁波を使って物理的な接触なしに充電するという技術自体は、目新しいものではない。しかし、同社の充電システムで採用されている

・パッドからの電磁波の出力を大きくする技術
・バッテリー以外のものが置かれた際には電磁波を出さないようにする技術
・受信側のモジュールの小型化に関する技術
――などは新しく、20数件の特許を申請中という。同社CEOのリリィ・チェン(Lily Cheng)氏や同社の共同創業者は英ケンブリッジ大学在学中は工学を専攻しており、申請中の特許はすべて同社が開発したものだ。

現在、日本/韓国/ヨーロッパの携帯電話やPDAメーカーなどと技術供与に関する交渉を行なっているが、電磁波の人体に与える影響や安全性やコストの問題などを含めた検討がなされているという。同技術を採用した充電システムの製造コストは、これまでの充電器とバッテリーの製造コストよりも高くなる。しかし、同技術を採用した製品が増えれば、メーカー側は、携帯電話やPDAそれぞれに専用充電器を用意する必要がなくなり、長期的には製造コストの削減につながるという考えだ。

一枚のパッドで複数の機器が充電できるようになれば、いくつもの充電器を持つ必要がなくなり部屋の中がすっきりする。また、専用の充電器を携行しなくても、ホテルや喫茶店など人が集まる場所にパッドが置かれていれば、外出先で端末のバッテリー残量が少なくなってもさほど慌てなくていいだろう。スプラッシュパワー社の充電器が普及することへの潜在的な期待は大きい。

確かに携帯電話は精密な機器で、しかも水にも弱い訳ですから電動歯ブラシ並に水にも強くなってほしいものです。しかし、最近の携帯電話が向かう方向は、電力の消費が大きい3G携帯には、燃料電池とメーカーは考えているようですので、リリースが遅れれば遅れるほど市場が少なくなってしまうのではないでしょうか?


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スプラッシュパワー (http://www.splashpower.com/)

仕組みを説明するスプラッシュパワー社CEOのリリィ・チェン(Lily Cheng)氏。香港出身の25歳で、ケンブリッジ大学の在学時に、ビジネス・プラン・コンテストで獲得した資金をもとに、2001年に友人と同社を設立した。

さて、技術立国?のMade in JAPANも黙ってはいません。
 携帯電話などの機器を非接触で充電できるセイコーエプソンの「無接点電力伝送モジュール」。従来品よりも電力伝送効率を飛躍的に高めたことで注目を集めた昨年11月のお披露目から、さらに実用性を増していた。

 昨年11月の時点では、電力を送る送信チップに受信チップを識別する機能がなく、100円玉などの金属を近くに置いても電磁誘導を始めてしまう問題があったという。

 今回の展示では、電力の伝送に使うコイルの磁場で識別する。送信チップは300ミリ秒ごとにコイルの磁場の変化を確認。受信チップ側のコイルを近づけたときの磁場になると、電磁誘導を開始する。異物や対象外の携帯には反応しないというわけだ。

 また送電側にID認識機能も加わった。受電機器を識別して送電することが可能で、例えば携帯電話なら、別のキャリアの端末には送電しない、といった使い方も可能になる。

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オーストラリアにカンガルー、中国にパンダを置くと光がつき、逆にしても反応しない。硬貨などを「異物」として検知することも可能になった。

100W品も開発中
 無接点伝送モジュールの次の開発項目として,セイコーエプソンはパソコンなどの機器を充電できる大電力対応品と,無線タグや「FeliCa」など無線による機器認証機能を利用して充電できる品種を挙げる。いずれも開発に着手している。大電力対応品については,現段階で100W品を試作できたという。

40Wの電力があったらパソコンに十分充電できる。100Wになれば,産業機器のロボット・アームを駆動できる。無線による機器認証については,給電するタイミングの最適化などを検討しているという。

無線による認証を阻害するので,認証と給電を同時に実行できないからである。無線で認証した後に,給電を開始するといった流れでの動作を検証している。

さぁ、携帯電話の現実的になってきました。接点剥き出しのまま高額な電子機器をポケットにいれて持ち歩く時代はもうそろそろなくなりそうです。

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HOMENews Blogsmobile | June 28, 2004 |  twitter Livedoor Buzzurl はてな Yahoo!ブックマーク人が登録
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