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January 3, 2008 space
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聖地バールベック : オーパーツ OOPARTS

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レバノンの首都、ベイルートから東へ70キロの小都市バールベックに、世界屈指の巨大神殿複合遺跡がある。高さ10メートルの「城壁(ウォール)」に囲まれた総面積56万平方メートルの「高台(テラス)」に建つ大遺跡は、一般的にはね紀元前1世紀から紀元4世紀にかけローマ帝国の皇帝達が造営したユピテル、バッカス、ウェルヌ(英語ではそれぞれジュピター、マーキュリー、ヴィーナス)三神殿の廃墟で知られている。

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 もともと三神殿は、初代皇帝カエサル(シーザー)がエジプトのピラミッドみて刺激され、ローマの権勢のシンボルとしてこの地に建てることにしたとされる。それ故に大小無数の巨石がふんだんに使い分けられている。「高台(テラス)」全体に使われた石材の総量では世界最大の建造物てせあるクフ王のピラミッドをも上回るという。


 しかしこの巨大な古代神殿も世界の多くの聖地の例にもれず、実はもっと古い先住民の宗教建造物の上に重ねて造られたものであると。もともとこの地には古代セム族の異教神殿があり、ローマ時代以後にはイスラム神殿が立てられたこともある。「バールベック」という地名もセム族の自然神バールに由来し、「バールの渓谷」または「バールの涙」の意味だという。もっと太古の時代には、原始的な太陽神の中心地だった可能性もある。


 ローマ人は自然の生産力を司るセム族の主神バールを自分達の神、ユピテルと、豊作と生殖を象徴する女神アスタルテをウェルヌと同一視して、それぞれの神殿を建て直した。またこうした豊作の神々の祭礼には酒と女がつきものであり、バッカス神殿建設の背景にもなっているともいえる。


 とはいえ、問題はこのユピテル神殿の最奥部、内陣の土台を構成する先住民遺跡の石組である。「基壇石(ポディアム)」と呼ばれるこの部分は、それ自体「高台」より更に8メートル深く、平地から平均13メートルもの高さになるが、その西面の「城壁」を重ねた石組み中に、3個組み合わせの通称「トリリトン(脅威の三つ石)」がある。


 いずれも石灰岩で、高さ3メートル強、幅4メートル強、長さは20メートルから21メートル、重量さそれぞれ少なくとも650トンを超える。建設物に使用された切石としては世界中に全く例がないという。


 しかしもっと凄いのは、これらの石灰岩ブロックが切り出された石切り場に今も残る、もう一個の超巨大なプロックである。

ooparts111.jpg

 石切り場はユピテル神殿の南西約1キロにあるが、そこに有史以前の昔から横たわっている「南方の石(アラビア語でハジャール・エル・ゴウブレ)」と呼ばれる石は、高さ44.3メートル、幅4.6メートル、長さ21.6メートルあって、重量は1100トン以上に達するという。これは現在地球上に存在する最大の切石だという。


 恐らくは、何らかの理由で完全寸前に切り出し、作業が中止されたものかもしれないが、現在その理由は検討もつかないという。何故これほどの巨大な切石があるのだろうか。今もって謎である。


 だが、それ以上に謎なのは、それほど巨大な石材をどうやって運搬し、持ち上げて他の石の上に積み重ね、更に寸分の隙間ものなく接合できたのか、という技術的問題である。


 これほどの大重量になっては、古代の巨石運搬方法として知られている人力や植物のロープと丸太のコロ手段では全く通用しない。これまでの実験検証では、丸太のコロを使って1トンの石切を1日で1マイル(約1.6キロ)運ぶのに、16人必要という数字がある。この計算で行くとトリリトン中の1個の運搬に約1万人、「南方の石」で1万8000人も必要だが、ロープの強度と人力の効果的配分の点では実際に運搬不可能に陥ってしまう。


 一方現代の最新技術でも上陸で吊り上げ運搬できる限度は5千トンとされている。それも宇宙基地でサータン・ロケットを移送する無限軌道クローラーである。

 もちろんあらかじめ運搬道路を建設してレールを敷き詰め、何らかの機動力を使えば、何万トンという巨大ビルを丸ごと移動させることも可能だが、あいにくバーメベックの「高台」と石切り場の間には、道路も傾斜路も土手道も、その他いかなる土木工事の跡も一切発見されていない。第一、従来の文明史観に従う限り、有史以前の人類には鉄も動力も無縁であるから、この方法は論外ともいえる。


 しかし現実に近い7千トン近い巨石が石切り場から1キロも運ばれたうえ、少なくとも10メートルは持ち上げられて、他の石とピッタリ並べられたりしている。もしかしたらそこには我々の知らない何らかの技術が存在していたのかもしれない。


 「旧約聖書」によれば、古代セム族は「洪水」から生き残ったノアの子セムの子孫で、全世界の民族を三分した民族郡の一つであるという。現在の民俗学ではバビロニア、アッシリア、フェニキア、ヘブライ、アラビアなど、諸民族の総称として用いられている。


 また、古代アラビア文献によるとバール神とアスタルテ女神の神殿が現在の場所に建てられたのは「大洪水」の少し後のことで、伝説の王ニムロデの命に従って「巨人族」がその建設に従事したという。「旧約聖書」の「創世記」では、このニムロデはノアの曾孫にあたり、世界最初の王としてメソポタミアの地を治めたことになっている。このような伝説が一体何を意味しているのか。またどこまで真実を伝えているのか。いれもまた依然として謎である。


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